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ほとんどのアーティストが自分達の芸術のために苦しむという。シカゴ出身のマディナ・レイクの設立メンバー達はロックンロールの名の元に、塹壕を這い、牛の内臓を飲み干し、ウジ虫を食べ、時には病院に担ぎ込まれながら、自分達のアートに勇敢に立ち向かった。彼らが病院のベッドで大冒険からの回復を待つはめになった時からちょうど1年前、双子のネイサン・レオン(ヴォーカル)とマシュー・レオン(ベース)がギタリストのマテオ・カマルゴとドラマーのダニエル・トレリ(彼らはフックを多用しポップ・カルチャーからインスパイアされたメッセージ性のあるバンドを創りたいという双子のヴィジョンを共有した)と共にマディナ・レイクという音楽フォースを結成。バンド名の由来はマシューが作った物語中に存在する架空の街の名前。この街は、街の有名な社交家Adaliaが謎の失踪を遂げたのち混乱に陥ったという設定だ。「マディナ・レイクは現在のアメリカの縮図だ」とネイサンは説明する。「誰もが有名になって他の人よりも派手に暮らしたいと思っているんだ。」ポップ・カルチャーに対する社会の固定観念や物質主義に立ち向かうのは、ロックバンドにとって困難な試練だが、マディナ・レイクは説教じみたり、リスナーの気分を落ち込ませる音楽は作らない。代わりにその爽快なポップ性でメッセージを確実に伝えている。彼らのユーモアのセンスは実際に何でもありのライフスタイルを経験してきたことが要因だろう。友達にけしかけられ、レオン兄弟はリアリティー番組「Fear Factor」(注:危険なゲームや昆虫を食べるなどの「スタント」に一般人が挑戦する有名番組)に応募し、「双子大会」編に出演した。ネイサンによると「プロディーサーからどうしてこの番組に出たいんだと聞かれた時、俺達は『別にどうしても出たい訳じゃないよ。俺達はスポーツマンタイプじゃない、痩せっぽちのロック小僧なんだから!』って答えたんだ。恐らく俺達が何にも気にしてない様子だったのを気に入ったんだろうね。」そしてボディ・ビルダーのような体の持ち主でも彼らの勢いにはかなわないと証明した。

この「Fear Factor」に出演して5万ドルの賞金を獲得し、バンドの資金に当てようとした双子は、ヘリコプターから宙吊りになり、牛の内臓を一気飲みし、塹壕をよじ登るなどのスタントに挑戦しなければならなかった。そのせいで伝染病にかかり危うく命まで落としそうになったが、彼らは不屈の精神を貫き、見事優勝したのだった。体が回復すると、賞金はすぐにマイクとツアーバスに変身した。デモ・テープが制作され、ライブがブッキングされ、ロードランナー・レコードとの契約が速やかに成立した。

バンドはロサンジェルスへ向かい、マーク・トロンビーノをプロデューサーに迎えてデビュー・アルバム『From Them, Through Us, To You』のレコーディングに取り掛かった。マーク・トロンビーノはジミー・イート・ワールド、モーション・シティ・サウンドトラック、フィンチやブリンク182との仕事で知られ、内容の濃いテーマはそのままにアップビートなポップ・サウンドで攻めるマディナ・レイクにとって最適な人材といえる。このアルバムは、微妙にキャッチーなフックと巧妙な歌詞をシャウトする鋭いヴォーカルが核となっている。1曲目の「Here I Stand」は、デリケートなイントロで始まり、その後すぐにヘビーでスピード感溢れるギターが爆発する。「この曲を最初に聴くと、彼女と別れて孤独でどうしようもない時の歌だと思われるだろうね」とネイサンは語る。「本当は、自分の夢が叶わないかもしれないと知った時、どうするかっていうことがテーマなんだ。『これからどうやって生きていくんだ?』ってね。」

アルバムからのデビュー・シングルは激しい「House Of Cards」。猛烈なビートと悩ましいヴォーカル、「独りになりたくない/いつか君に知られてしまうのが怖い」と秘密がさらけ出されていく様子の歌詞に彩られている。ネイサンは「誰もが何百もの秘密を抱えている。誰もそれを認めようとはしないけど、こっそり覗き見したら他人の奇妙な事実を発見したりするんだ」とこのトラックについて語った。

失踪した街の社交家についての曲「Adalia」では、荒々しく悲鳴に近いヴォーカルと弾力のあるドラムが並列し、「憂鬱と不安に苦しむ女性・・・心の底に悪魔を住まわせた超有名な社交家」について語るイメージを膨らませる実験的な仕上がりとなっている。

マディナ・レイクがストーリーを語る多くの曲は、例えば人間の品位をテーマにした「River People」のように、最終的には社会とそこに住む人々全体について書かれているが、バンドは「Me Vs. World」のように個人的なメッセージを語ることも恐れていない。この曲では、暗闇と対立し、フックを多用した楽器の代わりとなっているのが「完全に見放されたと感じ、世界で起こることやどうして他の人々が自分と同じように物事を考えないのか理解できない状態」を表す歌詞だ。この曲は双子の母親の死と青春の悩みや苦しみを歌っている。

「俺達は自分達が信じていることについて語るのを恐れていない」とネイサンは言う。「自分達に制限を設けたりしないし、逆に全く新しい道を切り開いて自分達しか出来ないことをやりたい。」

明らかに、世界中が彼らに注目している。今までにマディナ・レイクはわずか10ヶ月のツアーで120公演以上をこなしてきた。たった一晩でEPが100枚以上売れ、MySpaceや様々なブログサイト、ファンサイトでバンドを褒め称える熱狂的なファン層も獲得した。米国ツアーでは10イヤーズ、ハリファックス、レッド・ジャンプスーツ・アパラタスと共演し、イギリスではパラモア、Cute Is What We Aim For、ジム・クラス・ヒーローズと共演した。

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