──今回、広島東洋カープの応援歌を作ろうと思ったキッカケを教えてください。
堂珍嘉邦: 僕、広島出身じゃないですか。
昔からかなりのカープ・ファンだったんです。だから、この機会になにかカープと絡めればイイなぁって思って。
──何かカープに対する思い出ってありますか? 球場に行った時の印象的な出来事とか。
堂珍: っていうか、ぼく、普通に球場で切符切りのアルバイトをやってたんですよ。
好きなカープの野球も観られて、お金ももらえるっていう。でも実際、儲けとかはほとんどなかったんですけどね(笑)。 一番思い出に残っているのは、12球団一の打線と言われていた95-96年くらいのチームのことかな。
──では今回、初のソロで、しかも作詞作曲を手掛けたということですが、制作にあたってこだわった点はどこですか?
堂珍: アナログで録ったり生の楽器を使ったりして、リラックスしたセッションみたいな感じを出したくて。
元々自分から出てくるモノがメロディアスなモノだったし、 曲としてキャッチーな部分は作りたかったのでみんなで歌えるようなサビにしたかったんですよ。
あとは自分のルーツのロック・テイストなモノを出しつつも球場で普段かかるような応援歌とは違う感じ、 というところのバランスを取りながら、でした。基本はギターとベース、パーカッションという、少人数の編成でゆるく演る感じで。
──曲作りは、具体的にどのような感じで進めていったんですか?
堂珍: ツアーでコーラスを担当してもらってるgood
lovin’の人たちとウマが合ってたんで、 フラッと訪ねて曲の手伝いをしてもらいました。ギターを鳴らしてもらって鼻歌を歌って、 って感じで。歌詞もカープを絡めるってのには苦労しましたけど、
自分のカープに対する気持ちを上手く表現できたんで良かったと思います。 そこもバランスを取りつつ、でしたね。
──カープとのコラボレーションと言えば奥田民生さんも有名ですが。
堂珍: 民生さんは僕の憧れの人なんで。以前、(広島)市民球場で民生さんのライヴがあった時も、
後夜祭で一緒に歌ったんです。同じステージに立てたってことは、やっぱりものすごく感慨深かったですね。
──何か一緒にできたら面白そうですよね。
堂珍: できればいいんですけど。逆にカープを応援するっていう目標があった方が、
(コラボも)やりやすいかもしれませんね(笑)。
──そういえば、始球式もされるという話ですが。
堂珍: そうなんです。いやー、緊張しますよ。この前、広島に帰った時に地元の中学校のグラウンドで投げてきたんですけど、
やっと最近筋肉痛が治りました(笑)。
──達川(達川光男/元広島東洋カープの捕手。現在、解説者として活躍)さんとの実況も楽しみじゃないですか?
堂珍: (達川さんの)絡み方の予想がつかないんで、 とりあえず広島弁で喋ればどうにかなるかな、とは思ってるんですけど(笑)。
あとは僕のデータと達川さんの理論で上手く喋れたらいいんですけどね。 試合は対戦相手の選手をあまり知らないんで、今は毎日ネットで選手の様子をチェックしてますよ。
せっかく当日はライヴもやって、実況もやるんで勝ってもらいたいですからね(笑)。
──では、解説者 堂珍として、今シーズンのカープのここまでの調子はどう分析します?
堂珍: んー、Aクラスは行くんじゃないですか。
──Aクラスですか? それはまた随分殊勝な意見ですね(笑)。
堂珍: プロの選手ってみんな才能がある人ばかりだと思うんですけど、
カープの選手って地方のせいなのかもしれないけど精神的に脆い印象があるんですよ。 そこら辺が上手くいけば、って感じです。あとは投手が一人、二人くらい化けてくれたら良いんですけどね(笑)。
──最後に、堂珍さんが選ぶミスター赤ヘルと言えば誰ですか?
堂珍: ホントは江藤だったんですけど、巨人に行っちゃいましたし(笑)。
僕は選手というよりもカープという球団自体に思い入りがあるんですよね。