sacra、バンド得意のバラードで別れにもだえ苦しむ男を赤裸々表現!

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sacra、11ヶ月ぶりのシングル「かげぼうし」が完成した。
これまでの爽快なサウンドとはひと味違う、
ピアノとストリングスの音色が印象的な感動系バラードとなった1曲。
しかし、そこには別れや哀しみにもだえ苦しむ男の生々しい姿がうかがえる、
人間臭い内容なのだ。まさかこれって実体験!?…そんな思いを抱きつつ、
久しぶりに3人に話を訊いた。

最新シングル

「かげぼうし」

「かげぼうし」
PYCM-8 \1,000(tax in)
2005年6月8日発売

1. かげぼうし
2. さよならも言えなくて
3. かげぼうし(back track)
4. さよならも言えなくて(back track)





PV映像

「かげぼうし」ビデオ・クリップへ

「かげぼうし」


PVメイキング映像

「かげぼうし」メイキング映像へ

「かげぼうし」メイキング
臼田あさ美ちゃんに
ギターを教えるシーンも!



メッセージ・ビデオ

メッセージビデオへ メンバー3人から
コメント到着!

プレゼント

応募フォームへサイン入りポラロイドを3名様にプレゼント!
(2005年6月30日応募締め)




ライヴ・スケジュール

夏休み“でら”ックス
「一夜かぎりのつくつくぼうし」


日時:2005年7月30日(土)
17:00開場、18:00開演
会場:恵比寿 LIQUIDROOM
チケット発売日:6/11~
[問]サイレン・エンタープライズ 
03-3447-8822(平日12:00~18:00)

■詳細は、
オフィシャルサイトにて

──BARKSではすっかりごぶさた(約1年ぶり)の登場ですが、この間何をされていたんですか?

木谷 雅(Vo&G/以下、木谷):ツアーをしてたり、あと実はアルバム用のレコーディングしてたりと。


──表に出なかっただけで、いろいろと頑張っていたと。

木谷:そうですね。でも親戚や家族からは、働け!と言われてましたけど(笑)。


──(笑)他のお2人は?

足土貴英(B/以下、足土):同じく曲作ってました。あと、海行ったり、バーベキューしたり、冬だったらスノボをしたりとか。フットサルもしてましたけど(笑)。でも基本的には、ひたすら曲作りって感じでしたね。

加藤拓也(G/以下、加藤):僕も曲作りをして、たまにライヴして。主にフットサル、みたいな(笑)。


──そして、ついに待望の新曲「かげぼうし」が完成しました。これはしっとり感動系バラードですね。

木谷:すごく生々しい歌なんですよね、これは。つまり実体験から生まれた曲なんですけど。当時僕は和室に住んでいたんですよ。そこでの出来事を綴ったので、「かげぼうし」とか「蝉の声」とか和な感じの、畳の匂いがする歌詞になったんです。

──ということは、歌詞にあるとおり嗚咽をあげるほどの、つらい別れ、失恋を経験したと?

木谷:はい、実話なんです(苦笑)。本当はアルバム用に書いた曲なんですけど。アルバムの一部として聴いてもらうより、これはシングルとしてみんなにじっくり聴いてもらえるだけのエネルギーがある曲だと思って。アルバム制作をストップして、制作したんです。

──なるほど。確かに、この曲には胸に迫るパワーがあります。

木谷:いろんな感情がわきあがって、ワッと生まれた曲なんですよ。ある人から、バイオリンを用いたせつないアレンジなのに、オトコの感情を赤裸々に表現した曲だね、みんなに共感を得ようなんて大間違いだ、木谷くん個人の生の感情が詰まっている、と言われましたから。それだけ、自分の人生の一部をこの曲で表現できたのかなと。

──でも、その生の感情を吐き出すのは辛い作業だったのでは?

木谷:それが嗚咽をあげる理由になったんですよ(苦笑)。やっぱりね、同じ部屋に暮らしていると、例えばコップひとつでも、そこには自分ひとりだけの感情で満たされているワケじゃなくて、相手の思い出も入っているワケなんですよ。だからせつなくなりますよね。崩れ落ちますよね(笑)…。と、今はこうやって笑って話せますけど、そのときの崩れ落ち具合はものすごかったですよ。オトコたるもの、弱いなと実感しました(苦笑)。

──加藤さんや足土さんは、嗚咽をあげる(笑)木谷さんの歌詞について、どう感じていたのでしょう?

加藤:オトコの気持ちをそのまま描いた歌詞じゃないですか。僕自身も過去にそういう経験があったので、これを見た時一緒に嗚咽をもらしましたね(笑)。

木谷:やだな、それ(笑)。



──足土さんは?

足土:基本的に近くにいますからね、メンバーは。だから歌詞を書いていたときの(木谷の)状況はリアルに覚えてますね。でも曲にするには主観的でなく、いろんな人に共感してもらえるものを作らなくてはいけないと思う。そうするために時間をかなりかけてレコーディングしました。結果、メンバーのリアルな感情を綴ったものから、みんなに共感してもらえるひとつの作品に発展したんじゃないかなと思います。

──またこの曲は、ピアノとバイオリン(ストリングス)の響きが印象的ですね。

足土:ムリにバンドっぽくアレンジするよりも、ピアノやストリングスの美しさを前面に押し出したほうが曲が生きるんじゃないかと思って。僕(と加藤)はそれを支えるアレンジに徹したんです。なのでこれまでのsacraと違うタイプの曲になったと思う。またそれによって、変なこだわりから抜け出せたというか、新しい発見があったなと感じました。

──発見したのは、引きの美学っていうヤツですか?

木谷:そう、音を間引くという感じ。それって、なかなか勇気がいることなんですけど。この曲はうまくできているんじゃないかなと思うんです。背中で語る、みたいなことが音で表現できたと思う。でも僕、猫背なんでね、なかなか語れないんですけど、実際(笑)。

──では、かなり実りの多いレコーディングだったようですね。

加藤:レコーディングしてるときは気づいてないんですけど。完成した音を聴いたとき、成長しているんだな、と気づきましたね。


木谷:映画にもありましたけど「冷静と情熱のあいだ」……それが音作りにおいて大切なんだって思いました。ただ心の内側にある情熱をさらけ出すんじゃなくて、一歩引いたところで表現する。そうすると嫌みに聴こえないし、みんなにもっと伝わりやすくなるんじゃないのかなって。

──さて。そうなると、新作アルバムが待ち遠しいです。さきほどの話の感じだと、だいぶ音は完成しているような?

木谷:これまで作った曲を振り返ると、どこか時間に追われて作っている部分が聴き取れたり、妥協していたつもりはなかったのに、妥協している部分とかもあったりして。また「かげぼうし」が完成して、アルバムのベクトルが決まったんで。今はアレンジを含め、練り直している最中です。

──アルバム、楽しみにしています。その前に7月にはワンマン・ライヴもありますね。

足土:この夏ワンマン・ライヴはこの日しかやらないんで、最近の僕らの集大成のような気持ちで臨むつもりです。ぜひ来てほしいですね。


取材・文●松永尚久
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