BoA、2006年第一弾の新曲は旅立ちをイメージした壮大なバラード「Everlasting」

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NEW SINGLE

「Everlasting」

AVCD-17839/B ¥3,800(tax in)
──今回は前のシングル「抱きしめる」から一転して、壮大なバラードですね。

BoA:はい、「抱きしめる」は久々のアップテンポだったので、久しぶりに踊りました(笑)。バラードは「メリクリ」以来なんで、1年ぶりですね。「DO THE MOTION」と「make a secret」は割とゆったりとした曲だったんですけど、「抱きしめる」が速いダンス曲だったので、そろそろバラード出そうかなぁ、みたいな(笑)。

──ピアノのイントロなど、とても壮大な曲でしたが、初めに曲を聴いたときはどんな感じでした?

BoA:とてもスケールのあるバラードだなと思いました。聴きやすいし、スケールもあるし、こういうバラードはとても久しぶりだなって。だから、歌詞の方も、普通の恋愛がテーマだと曲に負けそうだと感じましたね。それで、大きい愛も含めて、時期も春に向けて、旅立つ方が多いと思うので、旅立ちについての歌詞にしました。

──作詞は前回に引き続き、渡辺なつみさんと共作でBoAさんも参加していますね。

BoA:今、アルバムを制作中なので、スタジオに入っていることが多いんです。そこで、休憩のときにスタッフのみなさんとたまたま旅立ちの経験について話をしていたんですよ。みなさんの話が感動的だったらしくて、ディレクターさんと“この話って、いい話だからいつか歌詞にしたいよね”なんて、話していて。それからしばらく経ってからこの曲が次のシングルに決まったんです。


──そうすると、“こういう曲を作りましょう!”みたいな打ち合わせの場じゃなくて、雑談みたいな雰囲気から生まれたんですね。

BoA:雑談ですね(笑)。気楽にみんなの経験した話をしていたんですよ。だからこそより自然なものが書けたんじゃないかなと思います。その場には作詞家のなつみさんもいらっしゃったので。自分もやっぱり14歳のころ日本に旅立った経験があるので、そういうことも含めて歌詞にしようって、作詞に参加させていただいたんです。日本に来るときは、人生の中でとても大きな旅立ちでしたね。経験者なので、その気持ちを純粋に書けたと思います。

──なるほど。だから、とても実感がこもっている感じがしたんですね。でも、別れの悲しみはありつつも、夢をつかもうという、前向きなテーマでもありますよね。

BoA:そうです、あまりネガティヴな感じには持っていきたくなかったんですね。やっぱり新しい環境に飛び出すということに対して、怖がる気持ちもありますし、別れ自体はとても悲しいことですから。だけど、旅立ちというのはみんなが、より先に進んで行くためにすることじゃないですか。自分の人生にとっても、未来にとっても。だから、ポジティヴな感じに持っていきたかったんです。旅立つときは大変かもしれなけど、応援してくれる家族や友だちに対して、恥じないように強くなってほしいという気持ちもちゃんと入れたかったんです。次の自分をポジティヴに考える、前向きな方にいってほしいなと思いました。

──そうすると、曲名の「Everlasting」は“永遠”という意味だと思いますが、そうした家族や友だちへの愛情や友情にも掛かってくるんですね。

BoA:“永遠”という言葉の訳だと“Forever”とか、いくつかあると思うんですけど、深い意味を持ってるし、発音もきれいで、響きもいいなと思って選びました。友情とか愛情っていうものは、永遠に続けられるじゃないですか。もし離れたとしても、ずっと心から応援してくれるわけだし。だから、今は別れるけどいつか会えるかもしれない、という意味もあるし、永遠にきれいな思い出になれば、という意味あるし、そういう意味を含めて「Everlasting」という大きい題名になりました。

──今回は曲調もゆったりしていて、ひとつひとつの言葉もすごく大切に歌われている感じがしました。聴きながら情景が思い浮かぶような。

BoA:わたしの歌詞の特徴って、いつもストレートに日常にありそうなものを書いているんですけど、誰が聴いても映画のように映像で浮かぶようにしたいというのはずっとありました。今回は“じゃあね”とか“またね”とか、日常で普通に使う言葉を入れてみました。あまり英語を使わなかったのは、バラードだから、日本語でちゃんとみんなが歌詞を聴けるように、気持ちが100%伝わるように書きたかったんですね。

──以前のインタヴューで、ベスト・アルバムが活動の一区切りになったので、今後は大人のBoAを見せていきたいとお聞きしたんですけど、今回の曲にもそういう気持ちは反映されてます?

BoA:今回は意識的に大人っぽさを出そうとはしてないですね。曲の雰囲気や、自分の声とかで、それは十分出ていると思うんですよ。スケールあるバラードで、美しい歌詞で。「JEWEL SONG」や「メリクリ」と比べて聴いてみると、声とか雰囲気もすごく変わっていると思うし、そういう自然な感じで徐々に大人に成長していく自分は出せていると思うんですよね。

──そうですね。カップリングの「soundscape」でも、自分の意志をもった、大人の女性が描かれていますもんね。この曲はどう思いました?

BoA:久しぶりに洋楽テイストをもった曲ですね。作曲家さん自体がホントに外国の方なので、メロディのラインや歌詞のハマりがJ-POPっぽくないです。歌詞は結構ポエムチックで、“雨”はただの雨じゃなくて、心で流れている涙や孤独、悩みのことだし、“雨がやんだら服を着替えて出かけよう”というのは、その悩みが解決して、新しい自分に着替えることだと思うし、ちょっと難しいんですよね。戸惑っている女性の気持ちとかもあって。

──ジャケット写真など今回のアートワークは、春っぽい楽しそうな感じですね。

VIDEO MESSAGE&SPOT

BoAのビデオ・メッセージと「Everlasting」スポットはこちら
BoA:春っぽくて、さわやかな感じにしたかったんです。この写真が撮れた瞬間みんなで、“いいんじゃない!”って。みんなで現場で決めたんですよ、“これがいい!”って。写真選びのとき、すぐにスタッフ全員一致したのって多分初めてです(笑)。個人的にもすごく気に入っています。

──ちなみに最近お気に入りのアーティストとかいます?

BoA:最近はアリシア(・キーズ)の『アンプラグド』に夢中ですね。がんがん聴いてます。あとは、ベイビーフェイスの『ライヴ』(DVD)もよかったですよ。カフェみたいなとても狭い会場で歌ってるんですけど、彼のアーティスト性がよく出ていて。聴くのは洋楽が多いですね。

──では、最後に2006年の抱負をお願いします。

BoA:まずは、年明けすぐにこのシングルがリリースされて、2月にはアルバムも出ますので、割と頭から飛ばしていく感じです(笑)。十代最後なんですよ、今年。だから、思い出に残るように過ごしたいですね。作詞とか作曲はこれまでもやってきたけど、がんばりたいですね。あとは、アンプラグドもやってみたいけど、まだ早いかなぁ(笑)。ファンのみなさん応援よろしくお願いします。

取材・文●末吉靖永

※MTVアンプラグド:MTVのシリーズ番組で電気的な楽器を使わず、アコースティック・ライヴを行なう。過去にはエリック・クラプトンやニルヴァーナなど数多くのトップアーティストが出演。アリシア・キーズ出演の回は、ここ最近のアンプラグドの中でも出色の出来と評価が高い。日本人では過去に宇多田ヒカルや平井堅などが出演している。



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▼OFFICIAL SITE
●BoA オフィシャル・サイト(avex trax)
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