やっぱ5人6脚! それがリップの基本でしょ。アルバム『EPOCH』完成記念インタヴュー!

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──「ブロウ」は、いろんな意味でアルバムへの導線になる曲ですよね。サウンドもそうだし、歌詞もリップスライムがこれまで歩んできた道を踏まえての、これからって感じがして。

RYO-Z:なんかFUMIYAもサルソウルみたいなのを意識したらしくて。サルソウルとか昔のディスコ・クラシックとかって、別にダンスフロアのことだけを歌ってるわけじゃないじゃないですか。わりとテーマ性があったりとかして、そういったことの方がリアリティも出てくるし。あと、FUMIYAの復帰第一弾なので、爽やかでポップなものをやりたいというのがあって。あまり凝り固まってないというか、偏ってない方がイイねって。

──その辺の絶妙なバランス感覚がよく出てる曲ですよね。サウンドは実はかなりマニアックなんだけど、ポップに聴かせてしまうという。「楽園ベイベー」もそうだし、その後の「JOINT」とかもそうだし。

RYO-Z:やっぱ、FUMIYAの存在がデカいっすよ。色んなトラックを投げてくるんで。これじゃラップできねぇだろってトラックを投げてきて、それでラップする4人を見るのが嬉しいらしいんです。俺らは鵜で、彼は鵜飼いという表現をよくするんですけど(笑)。

──そういう意味では、『EPOCH』はヒップホップ・アーティストのアルバムというより、DJ/プロデューサーのアルバムという感じもしますね。

SU:例えば、「EPOCH~intro~」のジャングルっぽいイメージがあるじゃないですか。あれはFUMIYAがバーっと広げたものなんです。僕らは、そこについて、特にディスカッションはしなくて。FUMIYAがそう言うんだったら、そうだろうと。トラックもラップを乗せてみて良し悪しを決めた感じで、トラックが上がってきた段階でそういうのはなかったんです。僕らは、FUMIYAっていうプロデューサーに操られていた鵜なんで(笑)。そういうとこでプロデューサー的なアルバムに見えてるんじゃないですかね?

RYO-Z:FUMIYAの中には、ここにこういうものがあって、ここでラップをこれぐらいやってっていうイメージがガッツリあって、それをこう鳴らすんだっていうのが明確にあるんですよね。曲によってはメロディも書くし。もちろん、実際の歌詞や、ラップをどうするかみたいな部分は個々のラッパーが決めていくんですけど。そういった意味では、完璧にプロデューサー的な感じでしたね。かなり顕著でしたよ、今回は。デモもそういう感じで作ってきて、それに合わせてやるから、楽チンというか、乗っかってやった感じでしたね。

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