BUMP OF CHICKEN、『orbital period』インタビュー

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28年ごとに訪れる不思議な宇宙の法則を
ロックミュージックとして昇華した奇跡の一枚
究極の最新アルバム『orbital period』
遂に12月19日リリース

“太陽章”は28年周期でやってくる。再び戻ってくる。そして、4人は28歳となる。再び巡り満ちるものを『orbital period』は、指し示している。

増川:最初に『orbital period』の説明をちゃんと聞いたタイミングがあったんで、藤原君の誕生日だったんですけど、そんときにその説明を紙に書いてくれて。1歳2歳3歳4歳5歳って28まで書いてきて、そのときの歳の曜日。“0歳木曜”みたいな、その計算式みたいなのがあって。で、彼はそれを思いついて勝手に調べたらしいんですけど、それはすごいことですよね。その事実自体はちゃんとあるらしいんですよね、書いてあるように。でも普通気づかないじゃないですか。だから“それスッゲエなあ”と思って(笑)。28っていう自分たちが全員今年その歳になる年齢に対しての、特別な気持ちっていうのはそこらへんからありましたね、公転周期。だからそのタイトルの持つイメージっていうのは、そういう大きく巡ってくるイメージ。

升:アルバムの言葉のイメージですよね。資料を見て、円というのはすごいピンとくる感じですね。もちろん時間っていうのは人によって表わし方はそれぞれだと思うんですけど、時計じゃなくて長い目で見れば年表みたいに縦にするなり横にするなり。まあ同じポイントに戻ってくるっていうような、そこでひとつピリオドを打つみたいな感じですね。円的なイメージ。物語として円というイメージですね。

直井:フジ君の家で聞いたときにもう度胆が抜かれ、“これ超カッコいい!”と思って。そしてその事実が素晴らしいと思って、すっごい熱く燃えたんです。そんときは27歳だったから、フジ君がオービタル・ピリオドを迎えたのか! と思って、“おまえすげぇ!!”とか思って、もうここでは表現できないくらいすごい感動して。28歳を迎えるのがすごい楽しみになったし、なんかすごく気が引き締まってステキな物語が始まるなって久々に思えたというか。そんな醒めてたわけじゃないですよ、“人生つまんねえな。ただ流れていくな”なんていうふうには思ってないです。もちろん要所要所ですごい素敵だと感じることもあれば、すごく悲しいと感じることもあるし。ただそれがひとつの言葉にまとまるってすごいことだと思った。

音楽に喚起されるイメージが、脳裏に焼き付いて、今を生きる僕らを支え、助け、後押ししてくれる。『orbital period』は、そんな大きく深い作品なのだと思う。

取材・文●佐伯 明

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