松下奈緒 20年向き合って、ピアノに捧げた12曲。3rdアルバム『pf』特集ツイートシェア2009.2.3 18:27松下奈緒 音楽原体験を語る!20年向き合った、ピアノに捧げた12曲 3rdアルバム『pf』特集特集TOPへ>>INTRVIEW>>OFFICIAL SITEEPICレコードジャパン 公式サイト<< 前のページへ12>> 特集TOPへ演奏中に弦が切れた!――それで東京音大に合格されるわけですが、何か大学でエピソードはありますか?松下:入学試験でピアノの弦を切ってしまいました(笑)。あまり有名曲でみんなが弾くものではなく、自分の特長を生かそうと思ってプロコフィエフの曲を弾いたんです。そうしたら演奏中に弦が切れて、すごい音がしました。卒業演奏ではウクライナの現代作曲家/カプースチンの曲を弾きました(笑)。――作曲は大学からですか?松下:私はピアノ科なので、授業ではありましたけど、本格的には勉強していません。ただピアノ教室で作曲のレッスンがあったり、オリジナルを発表会で弾くという経験はあります。小学校4年生のときに書いた組曲「オズの魔法使い」の楽譜がこの前出てきました。弾いてみると、今、作っている曲と近い雰囲気がやっぱりありますね。「ドロシーとトトのワルツ」とかタイトルをつけてました(笑)。あと、アンサンブルの曲で中学の頃に作った「A Sounding Balloon」という曲は自分でも好きな曲で、よく覚えてます。大阪のシンフォニーホールで演奏会をやりました。自由に曲を作るのが本当に好きでしたね。――松下さんの曲は独特なメロディがありますね。ピュアで暖かい感じ。松下:その頃からあまり変わってないかもしれませんね(笑)。――変わらないことが良かったかもしれませんね(笑)▲ページの先頭に戻る多重録音初挑戦!――さて3rdアルバムのお話に戻りましょう。CMで話題になった「f(エフ)」について聞かせてください。ピアノの多重録音にはじめて挑戦されたそうですね。松下:そうですね。4本のラインを重ねてます。ミニマル的な無機質な感じが欲しい、とリクエストを受けましたが、自分としては無機的なだけに終わらせたくありませんでした。やはり、そこには私なりのメロディが必要でしたので、まずはベース・ラインでリズムパターンを作り、ループさせて、浮かび上がってくるメロディを探しました。名古屋でドラマの撮影中の時期で、オフにスタジオにこもって制作しました。よりピアニスティックなテクニカルなものにしたいと思いましたね。そのデモをモーガン・フィッシャーさんにお渡しして、アレンジしてもらいました。弦のリバースとか斬新なアレンジです。――同じ曲を別トラックで最後に収録していますが。これは?松下:やっぱり二手で皆さんに弾いて欲しいと思ったので、もう一度自分でアレンジして収録しました。このトラックは無機的な最初のトラックに比べて、暖かい雰囲気にしたかったので、真空管を使ってミックスして、アナログっぽい感じにしました。聴き比べて欲しいです。――そのほかの曲はどうですか?松下:アルバム全体で、同じ印象の曲を作らないようにしました。自分でアレンジをして、チェロとピアノのデュエット曲にした「Raindrop」や、歌の曲を意識して書いた「Sofa」。ピアノソロですが「Sofa」は歌うことを意識した譜割り(フレージング)にしました。「VOCE」はこれからの自分を意識して書いたら、讃美歌的なフレーズになりました。ケルトっぽいフレーズ。それで、アレンジでイーリアンパイプスやロウホイッスルというケルトの楽器に参加してもらいました。偶然聴いたケルト民謡があまりにも曲としてハマったので、途中にハメ込んでいます。――同じ印象の曲がないようにバリエイションを意識したとの事ですが、全曲やはりメロディは松下さんらしいメロディ。美しいメロですね。▲ページの先頭に戻る初めてドラマのために曲を書いた! 「ほし」――さて、現在TBS系ドラマ日曜劇場『本日も晴れ、異状なし』のヒロイン/西門うらら役で沖縄離島の小学校教師を演じていらっしゃいますが。このドラマでも曲を書かれていますね?松下:初めてドラマに曲を書きました。「ほし」という曲で、ドラマ第1話の台本を読んで、南十字星からインスパイアされました。“人が星から生まれ、星にかえる”というイメージが湧きあがってきました。この曲を原曲にして、沖縄音階で沢田穣治さんと「行逢いぶさ(いちゃいぶさ)」という曲を作りました。その詞は、沖縄のよなは徹さん、泉知行(いずみちこう)さんたちがつけてくれました。“いとおしい人に逢いたい”という内容のロマンティックな曲で、ドラマの中でストーリーに絡んできます。――4月にはツアーがありますね。どのような内容になるんですか?松下:もちろんアルバム『pf』からの曲をメインにします。よりピアノを中心としたライヴになると思います。全国4ヶ所で行なう予定で、去年もやった東京・大阪に加えて名古屋と福岡に行けることが楽しみです。お客様の前で演奏できるのが、いつも本当に刺激になります。<< 前のページへ12>> 特集TOPへ▼特集TOPに戻る前のページへ3/3 ページ記事の続きを読むこの記事をツイートこの記事をシェアこの記事の関連情報松下奈緒松下奈緒松下奈緒、3年ぶりオリジナルアルバム『FUN』発売+全国ツアー開催【ライブレポート】<STAND UP! CLASSIC FES2019>1日目、ピクニック感覚で楽しむクラシックMay J.の新曲、松下奈緒出演のアイフルホームCMに起用松下奈緒の音楽家としての素顔に迫るNHK『SONGS』5/26放送ファンモン、ドラマ『早海さんと呼ばれる日』主題歌担当。恒例のCDジャケットは松下奈緒阿部芙蓉美、新曲が松下奈緒主演NHKドラマEDテーマに松下奈緒、全国ツアーが今秋DVD化松下奈緒、“ゲゲゲの地”でコンサート「音楽で勇気づけたい!」桑田佳祐、ドラマ『CONTROL~犯罪心理捜査~』主題歌に