OEは、Captain Funkとして力強いファンキーなサウンドでダンスミュージック・シーンから一躍注目を浴びる一方、最近では『Here And You』『Physical Fiction』などOE名義でのリリースで自己と向き合い、よりパーソナルな音での表現を始めている。以前、OEのインタヴューで「数年経っていくと、またみんなのフィジカルな衝動とそれまでに考えたいろんなアイデアが、ぶつかり合ってまたすごいムーヴメントになって行くんじゃないかな」と語っていたが、今回のイベントはOEの音楽的な挑戦の中で生まれたその新しい形の第一歩ではないだろうか。OEがあらゆる側面から音楽とリスナーとの接点を探り続けたからこそ生まれた一番気持ちいい空間。そんなことが、自分も参加する充実感と共に表われたイベントだったと思う。とにかく、各アーティストの個性溢れるライヴ映像を見て欲しい。
「『Here And You 』のツアーでライヴの感覚を掴んだ」というOEは、抜群の完成度のリズム・トラックに、ギター音を効かせて、曲にエッジを加えながら、ディストーションの音で会場を覆う。途中、実験的な音などで、その流れの強弱をつけつつ、「The Glow」などのギターとビートの気持ちよい曲がこのライヴでは盛り上がっていた。