ヤマハ、ハイエンドユーザー向けの管楽器の新ラインアップ

ポスト
ヤマハが、2009年秋の管楽器の新製品ラインアップを発表。カスタムクラリネット、トロンボーン、ロータリートランペット、ピッコロトランペット、ロータリーピッコロトランペットのハイエンドユーザー向けの製品が勢揃いし、その高級感溢れるルックス、改善された操作性、そして繊細に変わった音色が披露された。

このたび発表されたのは、すべて頭に“ヤマハカスタム”という冠が付く製品群。それぞれを簡単に紹介しておこう。

■ヤマハカスタムクラリネット YCL-IdealG/YCL-IdealGA
キイの熱処理を追加して厚メッキにすることにより、深く吹き込んでも音が四散しない。タンポも新規革製になり、音質を損なわず耐久性を向上させている。キイの可動式指掛けも人体工学的な形状になり、触りやすく長時間の演奏でも疲れない。そしてバレルの形状も変更になり、音抜けが向上するなどの改良が加えられた。試奏を担当したクラリネットプレイヤー粟生田直樹氏は、現行製品と新製品を吹き比べ、「息を吹き込むときの抵抗感が心地よく、パワーが必要なときにパワーが乗りやすい」と吹き心地を語った。

■ヤマハカスタムトロンボーン YSL-891Z
ベルは、真鍮を直接溶接する「共付け」工法で製作、伸びやかな吹奏感が得られる。スライドはイエローブラス/先端洋白製で、響きとレスポンスを両立。そしてマウスパイプは着脱式の2タイプ(NYタイプ/LAタイプ)が付属し、奏者の好みに合わせて選択が可能になった。試奏した池田雅明氏は「音色が明るい。NYパイプはフォルテシモを出しても音がゆれない。LAは音が横に広がる」とその特徴を解説してくれた。

■ヤマハカスタムロータリートランペット YTR-938FFMS/YTR-938FFMGS/YTR-948FFMS/YTR-948FFMGS
現行のYTR-936/946から18年ぶりのモデルチェンジ。アジャスタブル・マウスピース・レシーバーを採用。プレイヤーの好みに合わせて抵抗感や吹奏感を調整可能、また奏者が決めた位置で固定できるようになった。新ロータリーバルブにはライトタッチ・メカニズムを採用。軽快なバルブアクションが実現された。

■ヤマハカスタムピッコロトランペット YTR-9825/YTR-9835
現行のモデルからは20数年ぶりのモデルチェンジ。コルネットシャンクは、TR、CRそれぞれにB♭、A替管が付属。第3トリガーの設計変更、そしてベルが少し長く、新デザインのマウスパイプになるなど筐体デザインが見直されている。

■ヤマハカスタムロータリーピッコロトランペット YTR-988
持ちやすさ=演奏のしやすさを考え、ポジション変更が可能なアジャスタブル・サムフックを採用。また操作性に優れた新ロータリーバルブ。軽快なバルブアクションで、プレイヤーは演奏に集中できるようになった。トランペットを試奏した神代修氏は、その操作性のよさと正確なピッチを絶賛していた。

これらの新製品は、カスタムクラリネットは11月28日に発売、それ以外は10月28日に発売される。

◆ヤマハ オフィシャルサイト
この記事をポスト

この記事の関連情報