[2011楽器フェア・リポート]Loop Stationでパフォーマンスを競う「Loop Station ワールドチャンピオンシップ イン ジャパン」決勝大会

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BOSS RCシリーズを使用したパフォーマンスを競う「第二回BOSS Loop Station ワールドチャンピオンシップ」の日本での決勝大会が、楽器フェア開催中の11月6日、パシフィコ横浜で開催された。

演奏や声を録音、ペダル操作ですぐにループ再生してさまざまなパフォーマンスができる「Loop Staion」ことBOSS RCシリーズによるパフォーマンスを競うのが「BOSS Loop Station ワールドチャンピオンシップ」。第二回大会は6月より募集を開始、You Tubeエントリーによる1次審査を通過したアーティストが、楽器フェア会場に集結。来場者を前にしたステージでそのパフォーマンスを披露した。決勝大会での優勝者は日本代表として、来年ドイツ・フランクフルトで開催されるフランクフルト・ミュージック・メッセ2012「Loop Station World Championship 2」出場へWEBエントリーされるほか、豪華商品が授与されるということで、熱いパフォーマンスが繰り広げられた。

決勝大会に登場した挑戦者は6組。超満員の会場を埋め尽くした観客の前に現れたトップバッターは、二胡の演奏+ボーカルの遠藤リョヲさん。二胡を爪弾いた音でリズムループ、ボーカルプロセッサーBOSS VE-20で旋律楽器の二胡でハーモニーを演奏するといった技を見せてくれた。続いて登場したのは、ツインギター+ドラムの3人編成のインストバンドLabolakka。数多くのペダルエフェクターも駆使しての多彩なサウンドを聴かせる。そして、最も異彩を放ったのパフォーマンスを見せたのが、三味線とエフェクター、さまざまな小道具を駆使し、ユニークな歌を披露したヌミャーンさん。4番手の上野賢治さんはフルート+コントラバスフルートで緻密なアンサンブルを演奏。続くNanash1(ナナシ)さんは、変形ギターを抱えた忍者風の出で立ちで登場。VギターシステムVG-99のギターto MIDI機能やUSBコントローラーでシンセを鳴らしたり、素足でLoop Stationを細かく操るといった離れ業を披露。ラストのマイク一本でのぞんだTSUKASAさんは、ボイスパーカッションで構築したリズムを軽やかステップでLoop Stationを操りながら、ボーカルを乗せるというスタイリッシュなステージを繰り広げた。


▲出場者は6組。写真左上から、遠藤リョヲさん、Labolakka、ヌミャーンさん、上野賢治さん、Nanash1(ナナシ)さんTSUKASAさん。

楽器演奏などのパフォーマンスをしつつ足元のLoop Stationのペダルでループを制御するのは予想以上にハード。操作に気を取られては演奏がおろそかになりがちだ。しかし、その困難をクリアし、ミスなくパフォーマンスをこなす姿はさすが決勝進出者。ステージ後方のスクリーンに映しだされた足元のLoop Stationの操作に、観客席から驚きの声があがることも。

挑戦者のパフォーマンス終了後、審査を待つ間には審査委員長の中西俊博さんのバイオリンや鍵盤吹奏笛アンデスなどの楽器をはじめおもちゃや声などを駆使した超絶パフォーマンスの演奏も披露された。続いて、結果発表。優秀賞は前回も2位だったというNanash1さん、最優秀賞はTSUKASAさんに決定。TSUKASAさんは世界大会への挑戦権を手にした。「また、精進してがんばっていきたいと思います」というTSUKASAさんに、審査委員長の中西俊博さんは「文句なしにクオリティが高いし、これからさらにいけそう。すごい頭がいいし、センスもいいと思う」「頭の中も整理されている。さらにパフォーマンスをつけると世界的にかなりいけると思う」とコメント。

また、受賞こそ逃したもののヌミャーンさんには「エフェクターをおもちゃのように使っておもしろいことをやってる。テレビのバラエティにも出られると思う」「自分で考えて、自分で作って、自分で創作していくのがすごい」とも。ジャンルや楽器もまったく異なる、アイディア溢れるパフォーマンスが次々と繰り出された「Loop Station ワールドチャンピオンシップ イン ジャパン」。これらの演奏に触発されて、会場で感嘆の声をあげていた来場者や、今後Webなどで大会の映像を見ることになる人から、次の挑戦者が数多く出てくることを予感させるイベントとなった。


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