【BARKS編集部レビュー】振動式スピーカー「BuruTta」、あんなとこでもこんなとこでも

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以前紹介した振動式スピーカー「BuruTta(ブリュッタ)」が楽しくて仕方ない。BuruTtaとは、6月15日に発売されたBluetooth対応のスピーカーである。iPodやiPhoneなどBluetooth経由で音を飛ばせば、ワイヤレスで音楽が楽しめるというものだ。

◆参考記事「振動式スピーカー「BuruTta」、6月に登場」

ただし、スピーカーと言えどBuruTtaからは音は出ない。こいつは、他の物質を震わせて触れるものをスピーカーにしてしまおうとするもので、BuruTtaはとにかくぶるぶるビリビリ振動しているだけだ。ポストのように直立しているが、どっしりと重量があり滑り止めパッドのような材質で接地面と密着するので、BuruTtaの振動は、見事にあらゆる物体を音楽を奏でるオーディオ筐体へと一変させてしまうのだ。

誰もが思いつく、机、テーブル、カウンター、そして鍋、段ボール、ティッシュの箱から、頭頂部に膝小僧、ギターにピアノ、ドラムセットまで、硬質で音が響きそうなものであれば、何でもご機嫌な音楽を奏でてくれるが、それぞれに音色や音量が違うところが面白いところ。やってみなくちゃわからないこともたくさんあって、意外といい音を出すのが段ボールだったりする。安定していい音を出すテーブル類も、材質や大きさによってサウンドはまちまちだ。身近なもので最もいいバランスで音楽を鳴らしてくれたのは75cm角のコタツテーブルだったが、この大きさって奇しくもマーシャルを筆頭としたギターアンプ・スピーカーのキャビネットと同サイズ。これは偶然か必然か…ねぇねぇ、神様、どういうこと?

▲この底面が振動部分。この面が自重でピタッと密着し、振動を外部へ伝える。
▲いろいろ試してみた。左上から、テーブル、カウンター、ミスドの箱、鍋、金属ゴミ箱、アコースティックギター、ボディー鳴りグッドなヴィンテージ・エレキ、大理石、廊下、お風呂。
期待を大きく削がれたのは大理石。こいつは全く音が出ない。振動を伝える気がないとみて、全く響かないのだ。どっしり構えすぎでおみそれしました。一方で期待通りの音を出してくれたのはやはり楽器類だ。アコースティック・ギターなど、そりゃもう騒々しいほどの音量で鳴り、慌ててボリュームを下げたほど。お気軽に高音質サウンドを出してくれたのは鍋で、どのような大きさのものでも押しなべて心地よい音を出してくれた。

何をスピーカーにすると面白いかな?と考え、おもむろにお風呂へ直行、ボチャン対策としてジップロックに入れて、バスタブにセットした。音楽を流すと、部屋全体に音楽が広がるものの、意外に無駄なリバーブ成分が発生せず、なかなかいい感じ。「これは使える♪」とほくそ笑みながらも、本当の実験結果を知るために、おもむろに息を溜め湯船の中にぶくぶくと水没した。

うおー!思った通り、水中には音楽が満ち溢れているではないか。これは新世界。それにしても低域の出方がすごい。高域はおとなしいが、ローの出方が未曾有の迫力。そこらのクラブなど顔を赤めるパワフルさだ。私はお風呂で束の間、人魚になった。これ、シンクロナイズドスイミングに使えませんか?

スピーカーはいわば、空気に音振動を積極的に伝える道具だが、この振動式スピーカーは、音楽振動を空気ではない任意の物体に伝えるものなので、使い方を工夫するとこれまでにない使い勝手が誕生する可能性がありそうだ。たとえば自動車のボディーを震わせたらどうか。車内ではとてつもなく音楽が満ち溢れているのに、外にはほとんど漏れていないみたいな、都合の良い音空間が設計できるかも。メガネに仕込めば側頭部の頭蓋骨から骨伝導で楽しめる。音楽が聴けるメガネなんて、楽しすぎるぞ。

ただ、ひとつ注意点もありそうだ。床に置いたら広く音楽が楽しめてご機嫌だったのだが、もしかするとお隣さんにもこの音楽をお届けしていたかもしれない。振動がどこまで影響を及ぼすか、よくよく注意の上、ご近所にご迷惑なきよう、お楽しみを。

私は、もう一つBuruTtaを購入して、ふたつの鍋にそれぞれをセット、ステレオで鳴らしたら、どんな定位で聞こえるかを試してみたい。そういえば、鍋って英語でパンですよね?音楽用語ですが、定位もパンです。なるほど。お後はよろしいか?

text by BARKS編集長 烏丸

BuruTta(ブリュッタ)
・BRT-G1-WH(i-WHITE)
・BRT-G1-BK(i-BLACK)
・BRT-G1-SV(SILVER)
・BRT-G1-BL(SORA)
・BRT-G1-PK(SAKURA)
オープンプライス(市場実勢価格6980円)
※新開発の「スマピタ」プレートにより縦横自在にスマートフォンを置くことができ、動画サイトやワンセグ視聴を音声とともに楽しむこともできます。また、大容量バッテリーを内蔵しBluetooth搭載でケーブル接続が不要なため、どこでも手軽にお気に入りの音楽を持ち運ぶことができます。また、金属の質感と竹を切ったようなフォルム、シンプルなデザインにもこだわりました。
●高音質の振動スピーカー
「BuruTta」は振動により、接触する机やテーブルをスピーカーに変えます。底面の振動部から接触するものに音の振動を伝えて音楽を流すため、従来のようにスピーカーの場所を気にすることなく空間を音楽で満たすことが出来ます。オフィスのデスク、会議テーブル、リビングのダイニングテーブルからベッドサイドのナイトテーブルまであらゆる空間に音楽を提供します。また、テレビ会議やプレゼンテーション時のスピーカーとしても使えます。新開発の振動機構は音域20Hz~20KHzの再生を実現しました。
●新開発の「スマピタ」プレートによるスマートフォンスタンド
新開発の特殊シリコン製「スマピタ」プレートによりスマートフォンをしっかりホールドします。粘着性の強い素材を採用しているため、あらゆるスマートフォンやプラスティック系ケースに対応し、縦横の方向に縛られることなく自在な設置が可能です。また、粘着度が落ちても水拭きすることで元に状態に戻るため、半永久的に使用することができます。
●Bluetoothによるワイヤレス接続
Bluetoothによるワイヤレス接続をします。1度ペアリングをしてしまえば、2度目からは自動接続するので設定をし直すことなく快適に使えます。Bluetooth接続ができる機器ならばスマートフォン以外でも接続することができます。また、付属ケーブルを使えばステレオミニピン入力も可能なので、PCや他のオーディオ機器で「BuruTta」の作りだす音楽空間を楽しむこともできます。
●5色のカラーバリエーションと洗練されたデザイン
インテリアやスマートフォンの色に合わせて、5つのカラーバリエーションを揃えました。光沢のあるi-WHITEとi-BLACKと、アルミ素材を生かしたSILVER、SORA、SAKURA。また、竹を切った様なフォルムとアルマイトの質感にこだわり、表示部分を最小限に抑えてシンプルなデザインに仕上げました。
●大容量バッテリー内蔵
USB給電による大容量リチュームバッテリーを内蔵。満充電で10時間の稼働を可能にしました。デスクから会議室へ、リビングからベッドルームへ、アウトドアへとコンパクトな本体と使い勝手のよさから手軽に持ち運ぶことができます。
●スマートフォン充電機能
「BuruTta」へ給電しながらスマートフォンへ充電ができます。充電用USB端子を備えているのでスマートフォンを置いて音楽を聴きながらの充電が可能です。
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