コルグからバッキング・パターン搭載アレンジャー・キーボード「Pa600」発売 バンドで、ソロで、作曲で活躍

ツイート

コルグは、充実のサウンドとバッキング・パターンで、バンド演奏や弾き語り、作曲で活躍するアレンジャー・キーボード「Pa600」を発売する。

2011年にリリースされた「microARRANGER」は、思い描いた楽曲イメージやメロディを、ミニ鍵盤で手軽に形にできる“コンパクトな作曲アシスト・キーボード”として好評を得ているモデル。今回登場の「Pa600」は、そのコンセプトはそのままに、待望の標準鍵盤を搭載してさらにライヴ感を高めたアレンジャー・キーボードだ。気軽に音楽を楽しみつつ、オリジナリティある表現をしてみたいという人のためのキーボードとなっている。

インタラクティブにプレイヤーの想像力を刺激するバッキング・パターン「スタイル」を搭載することで、左手でコードを押さえながら、思い浮かんだメロディを右手で弾くだけで、曲のイメージがリアルタイムですぐ楽曲になるのが特徴。また、標準サイズの61鍵盤で優れた演奏感を実現し、作曲だけでなく、バッキング・パターンを活かしたリアルタイム・ソロ・パフォーマンスも思いのまま。もちろんコルグならではの高品位かつ豊富なサウンドで、バンド・サウンドの中でも輝きを放つ。

大きな特徴である作曲アシスト・キーボードとしての機能は、Interactive Music Workstation「i シリーズ」の流れを汲んだものだ。音楽ジャンル別の「スタイル」を搭載したInteractive Music Workstation i2/i3が1993年に登場。トップ・クリエイターが制作した即戦力のバッキング・パターン「スタイル」はプロの作曲家やアレンジャーから絶賛され、その後スピーカー搭載機やモジュール型など、数多くの派生製品が登場した。「Pa600」は、即戦力となる素材「スタイル」を内蔵することにより、感性やひらめきを音楽にすることができるiシリーズの思想を受け継ぎ進化を遂げたアレンジャー・キーボードなのだ。

「Pa600」は、世界中で活躍するトップ・ミュージシャンによって制作された豪華なバッキング・パターン「スタイル」を内蔵。さまざまなジャンルの音楽を網羅したスタイルは、プリセットだけで実に360種類以上。フィルインやブレイク、イントロ/アウトロを各種備えており、テクニカルなアレンジをごく自然かつ簡単に演奏に盛り込むことがでる。さらに自分だけのオリジナル・スタイルを制作することも簡単なので、ソロ演奏や弾き語りはもちろん、バンド演奏にも力を発揮。たとえば「バンドにベーシストがいない、ドラマーがいない、ブラスアンサンブルがいない」という場合でも、それを補うスタイルで演奏すれば、自分のやりたい音楽で好きなだけライヴができるのだ。

作曲したいという人はコードを弾くだけで音楽が生まれる「スタイル・プレイ」に注目。「スタイル・プレイ」では、スタイルを使って、リズムにあわせて鍵盤からコードを入力するだけですぐに演奏を楽しめる。浮かんだメロディにぴったりのスタイルを選んで曲のイメージを膨らませたり、また逆にスタイルを選びながら弾いてみることによって思いがけないメロディが浮かんできたりと、曲作りの上でガイドとなる伴奏やアレンジの部分をすべて本体に任せることができるので、最初に浮かんだイメージを逃すことなく作曲に集中して、曲全体のラフ・スケッチまでを簡単に構成することができる。

思いついたイメージを楽曲としてすぐに記録できるシーケンサーは2種類を用意する。

1つめの「バッキング・シーケンサー」は、コード情報などを1ステップずつ画面から入力していく「ステップ録音」と、「スタイル・プレイ」でリズムにあわせてコードを切り替えながらメロディを弾いてすぐに録音できる「リアルタイム録音」の2つの方法で録音が可能。これにより、ドラム、ベース、メロディー、ピアノ伴奏など一つ一つのパートのアレンジを考えて作曲するのに比べて飛躍的に時間を短縮できるのがポイント。いわば作曲時間=演奏時間。アイディアを逃すことなく、曲作りもライヴ感覚で行える。

2つめの「ソング・シーケンサー」は、16トラック、100,000ノートに対応した標準仕様のシーケンサー。バッキング・シーケンサーで作成したバッキング・トラックに、さらにパートを重ねて録音できるので、本格的な曲の作り込みにも便利。こちらも「リアルタイム録音」と「ステップ録音」に対応する。

また、「Pa600」で作成したシーケンス・データはスタンダードMIDIファイルに対応しているので、DAWやシーケンサーへ展開することができるのもうれしいところ。PC上でさらに編集したりボーカルなどを追加することで楽曲データを完成させることができる。

950種以上内蔵される豊富で高品位なサウンドも魅力の1つ。リッチで鮮明、ナチュラルで洗練されたサウンドであらゆるジャンルの音楽を自在に演奏できる。またRX(Real eXperience)やDNC(Defined Nuance Control)テクノロジーなどのアーティキュレーション技術により、ピアノ、エレピ、オルガンなどの鍵盤楽器の音色はもちろん、ブラス、ストリングス、ギター、ベース、ドラムなど、奏法によって変化するさまざまな音色をリアルに再現。音の深みや、ニュアンスなども繊細に表現する。演奏に深みを与えるエフェクトはリバーブやディレイ、コーラスなど、125種類のエフェクトを内蔵したステレオ・マスター・エフェクトを4基搭載。ギター・トーンづくりに欠かせない、コルグ独自のREMSテクノロジーを使用したエフェクトも内蔵する。また、各トラックには3バンドEQを内蔵するほか、最終段にはリミッター、4バンド・パラメトリックEQを内蔵する。

プレイ面では、STS(シングル・タッチ・セッティング)機能/パフォーマンス機能がポイント。これはサウンドをワンタッチで切り替えできる機能で、お気に入りのサウンドをスタイルごとに最大4つまで保存でき、Aメロ/Bメロ/サビなど、楽曲に合わせて演奏中に簡単にサウンドを切り替えられる。さらに各キーボード・トラックのサウンドを「パフォーマンス」として、本体内に最大320個までメモリーしておくことが可能。「パフォーマンス」を呼び出すと、それに見合ったお薦めの「スタイル」に自動的に切り替えることもできる。

このほか、割り当てられた鍵盤を押すだけで通常のキーボードでは再現がむずかしいアコースティック・ギターやエレキ・ギター特有の演奏を簡単に実現できる「ギター・モード」の搭載、よりスムーズな操作を可能にするカラー液晶によるタッチ・ビュー・ディスプレイ、演奏用とサウンド/スタイルのエディット用の2種類を用意した画面表示モード、15W+15Wの大口径スピーカーなど見どころは多い。

さらにフラッシュメモリーなどへのデータ保存やPCとの接続(MIDI情報の送受信)を可能にするUSB端子を搭載。MIDIファイル、KAR(カラオケ・ファイル)、MP3ファイルも使用可能で、それらのファイルに埋め込まれている歌詞/コード情報を活用できるほか、MIDIファイルにマーカーをリアルタイムで入れていくことも可能だ。また、楽譜を表示するスコア・ビューワーも装備。選択したトラックの音楽情報を、楽譜やコード譜、歌詞、コードネーム付きの楽譜として表示させることができる。また、次に演奏すべき音符を表示する機能も内蔵し、演奏の練習に効果的だ(歌詞表示は英語のみ)。そして、MIDIソング・データやスタイル・データなどを、ジャンル/タイトル/アーティスト名ごとに管理することができる検索機能は、ライブ演奏時や、作曲やアレンジを行う時にも、強力なミュージカル・データ・ベースを搭載したキーボードとして「Pa600」を活用することを可能にしてくれる。

<おもな仕様>
●鍵盤部
鍵盤:61鍵、ベロシティ対応
●音源部
音源システム:ステレオ・マルチ・サンプリング/RX(Real eXperience)テクノロジー
最大同時発音数:128ボイス(128オシレーター)
マルチ・ティンバー:内部24チャンネル、MIDI 16チャンネル
エフェクト:システム=4基のステレオ・デジタル・マルチ・エフェクト+3バンドEQ/エフェクト・タイプ=125個/リミッター、マスター4バンド・パラメトリックEQ
●サウンド/ドラム・キット
プリセット:950サウンド以上(ステレオ・ピアノ、GM2サウンド含む)+64ドラム・キット ※DNC(Defined Nuance Control)に対応したサウンドも一部搭載
ユーザー:256サウンド+128ドラム・キット
●インターフェイス
ディスプレイ:7インチ(800×400ピクセル)、タッチビュー・グラフィカル・タッチ・スクリーン(カラー)、歌詞&コード・ネーム表示可能(英語のみ)、スコア表示機能
コントロール:コントロール=ジョイスティック、ダイアル、アサイナブル・スイッチ×2/プログラマブル・コントロール=2スイッチ+2スライダー/Generalコントロール=マスター・ボリューム、リアルタイムACC/SEQバランス・ボリューム、アンサンブル、オクターブ・トランスポーズ、マスター・トランスポーズ、フェードイン・アウト、テンポ・ロック、スタイル・チェンジ(ユーザー・スケールはパフォーマンス/STSでメモリー可能)、テンポ、メトロノーム、スプリット
<コネクター>
コントロール・インプット:ダンパー・ペダル、アサイナブル・ペダル/スイッチ(1)
オーディオ・アウトプット: L/MONO、R、ヘッドフォン
オーディオ・インプット:L/MONO、R
MIDI:IN、OUT
USB:TypeA(デバイス接続用、2.0ハイスピード対応)=1個/リア側、TypeB(USB MIDI、ホスト接続用、2.0ハイスピード対応)=1個/リア側
●アンプその他
出力:15W×2
スピーカー:10cm×2個(同軸コーン式、バスレフ・キャビネット)
電源:電源ケーブル
消費電力:31W
外形寸法:1,030(W)× 378(D)× 127(H)mm(本体のみ)
質量:11kg

◆Pa600
価格:120,750円
発売日:2012年12月中旬

◆Pa600 製品詳細ページ
◆コルグ
◆BARKS 楽器チャンネル
この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス