ローランド創業者 梯郁太郎氏が「テクニカル・グラミー・アワード」を受賞、音楽産業の発展にに技術面で貢献、MIDIが高く評価

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ローランドは、創業者の梯郁太郎(かけはし いくたろう)氏が、The Recording Academy1から「Technical GRAMMY1 Award(テクニカル・グラミー・アワード)」を受賞した。

「Technical GRAMMY1 Award」は、音楽産業の発展において、レコーディング分野で優れた技術で貢献した個人や企業を表彰する賞。

今回、梯郁太郎氏はMr. Dave Smith(元シーケンシャル・サーキット社 社長)と連名で受賞。この両氏は、メーカーを問わない電子楽器の世界共通規格として「MIDI(ミディ)」の制定に尽力し、MIDI規格が、その後の音楽産業の発展に貢献したことが評価された。

「MIDI」は、Musical Instrument Digital Interfaceの略で、電子楽器の演奏情報を、メーカーを問わず、ほかの楽器やコンピューターなどとデジタル伝送できる世界共通の規格。1983年、世界的な楽器トレードショー「ウィンターNAMM ショー」で初めて披露された。ローランド製品とシーケンシャル・サーキット社の製品を「MIDI」でつなぎ、音出し実験を行い、これが電子楽器の新しい幕開けとなった。

●梯郁太郎氏の受賞コメント

1983年「MIDI」規格の発表より30年。非常に短く感じますが、この30年で、電子楽器が世界的に広く使われるようになりました。「MIDI」がお役に立てたのだと思うと、大変感慨深いです。

各メーカーが協力し、電子楽器の発展という同じ目的で努力したことが、今回の表彰に結びつきました。

「MIDI」規格のシステムのコンセプトを作った当時の弊社技術部長菊本忠男氏をはじめとするエンジニア、関係者の皆さまとともに、この受賞を喜びたいと思います。

<梯 郁太郎 プロフィール>

1930年大阪生まれ。1954年カケハシ無線(電器店)を開業。1960年に電子楽器製造会社のエース電子工業(株)を、1968年に米国ハモンド社との合弁会社を設立。1972年両社を退社し、ローランドを設立。世界初を含む革新的な電子楽器を次々と発表。1991年には米国バークリー音楽大学から名誉音楽博士号を授与される。1994年に、ローランド芸術文化振興財団を設立して、理事長に就任。2000年電子楽器の技術革新による音楽界への多大な貢献により、アメリカHollywood’s RockWalkに手形と署名を残す。2002年世界各国の音楽/楽器専門誌で構成されるm.i.p.aの「Lifetime Achievement Award」を受賞。2005年には、電子楽器の開発で世界に貢献し、また中国国内の電子楽器の普及にも大きな影響を与えたその功績に対し、中国の中央音楽学院より名誉教授称号を授与される。音楽家以外の人物に同校の名誉教授号が授与されるのは初めてであり、日本人としては指揮者の小澤征爾氏に次いで二人目の授与となった。2008年には、音楽業界と音楽教育への貢献が称えられ、英国グラモーガン大学より名誉教授の称号を授与される。著書「ライフワークは音楽~電子楽器の開発にかけた夢~」(音楽之友社)は、アメリカ、ドイツ、台湾、中国でも出版されている。モットーは「シンプル&ストレート」。

◆プレスリリース
◆ローランド
◆The Recording Academy 公式サイト
◆BARKS 楽器チャンネル
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