<FRF'04>椎名林檎ワールド満開! 東京事変

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以前より、ソロではなくバンドが組みたかったという椎名林檎(バンド結成への想いなどは東京事変オフィシャル・サイトのインタヴューに詳しく載っている)。その彼女をヴォーカル(声弦)に結成された東京事変は、'03年に行なわれた椎名林檎のツアー<雙六エクスタシー>のメンバーで構成されている。

ライヴが始まると、のっけから「丸の内サディスティック」と、椎名林檎ナンバー。東京事変としての新曲ももちろん演奏するが、その後も林檎名義の曲が続き、ちょっと驚かされる。ステージはフェスという制約もある中で衣装や舞台の仕掛けなど、“林檎らしさ”が演出されており、限られたアートワークの中で独特の世界観を表現していた。曲のヒキの強さ、ヴォーカルの表現力、演奏の確かさ、どれもアーティストとしてレベルの高さが感じられるものだった。


ただ、ソロからバンド名義に名前を変え、フジのホワイト・ステージでトリ前に出演しながら、一番盛り上がった曲が「歌舞伎町の女王」だったのは、“東京事変”のライヴとしてはちょっと寂しい。また、個性的で独特のサウンドは、野外フェスならではの開放感、高揚感にやや乏しかったように思う。さらに言うとエクセキューショナーズ、ベースメント・ジャックスという、海外クラブ系アーティストに挟まれた出演順にも違和感を感じた。もちろん、ジャンルにとらわれず様々な音楽に触れ合ってほしいという主催者の意図も分かるし、思いがけないアーティストに出会えるのもフェスの醍醐味だ。しかし、もう少し音の傾向の似たアーティストと出演順を並べ、フェスの流れとして東京事変を楽しめたら印象も変わった気がするのである。実際、僕の近くでは酔っ払った外人さんがライヴ中「Basement Jaxx! Basement Jaxx!」と連呼していたのだ……。

<セットリスト>
7/30@WHITE STAGE
丸の内サディスティック
迷彩
その淑女ふしだらにつき
御祭騒ぎ
林檎の唄
遭難
群青日和
ダイナマイト
事変音頭(jazz a go go~UFO~本能)
歌舞伎町の女王
サービス
幸福論
la salle de bain
STEM
駅前

(suepyon)
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