スーパーディスコ武道館! ビースティー・ボーイズ、ライヴレポート

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“ライヴハウス武道館へようこそ!”とは、かの有名なロックミュージシャンの言葉。ビートルズやレッド・ツェッペリン、ディープ・パープルなどなど、そうそうたるメンツがプレイしたことでも知られる日本武道館。そんなロックの殿堂を、ビースティー・ボーイズ(以下、ビースティーズ)はなんとディスコに変えてしまった! なにせ今回の武道館は、アリーナに座席がない。つまり、一階席&二階席以外はオールスタンディング。もうこれ以上入らないというぐらいの超、超、超満員。こんな武道館、観たことない。

Mix Master Mikeの超絶スクラッチ・プレイで幕を開けると、会場のテンションは最高潮に。そして、真打ちの3人が上下ジャージのオールド・スクール・スタイルで登場すると、観客は待ってましたとばかりに大爆発! 「Brass Monkey」、「Root Down」、「Sure Shot」とビースティー・クラシックスをプレイして、会場の熱いテンションに応える。このオープニングの曲目を見てもわかる通り、今回のライヴでは過去のアルバムからたくさんの曲が選曲されており、ベストともいえるほどで、昔ながらのファンには堪らない選曲だった。

また、今回のライヴで特筆すべきは、ライヴ全体の構成力である。通常、ヒップホップのライヴでは、2~3人のMCにDJが1人というシンプルな編成で、ライヴとしては緩急の少ない退屈なものも少なくない。しかし、このビースティーズはどうだ。途中でソウルなジャズファンクに変身したり、Jackassみたいなオモシロ映像を挟んだり、ラウドなパンク・バンドになったりと、観ている人をまったく飽きさせない。ステージセットも凝っていて、まるで、ライヴ素材を使ったプロモーション・クリップを生で見せられてるのかと錯覚してしまうぐらい細部まで緻密に作り込んだショウを見せてくれた。この非凡なセンスが、彼がシーンの最前線で生き残ってこれた所以なのであろう。

終演後、さまざまな人に感想を聴いてみると、みな一様に“ヤバいよね、いままで最高のライヴだった”と言っていた。中には感動で涙目だった人も。彼らは、実はもう40近いオッサンだったりするのだが、世界で一番ファンキーでカッコいいオッサンであることは間違いなさそうだ。

<1/14 BEASTIE BOYS JAPAN TOUR 2005 -set list->
Brass Monkey
Root Down
Sure Shot
-video break-
Triple Trouble
Pass The Mic
Egg Man
-video break-
Super Disco Breakin
The Brouhaha
Shake Your Rump
MMM
-float to dsc-
Sabrosa*
Rickys Theme*
Lighten Up*
Something's Got To Give*
-video break-
An Open Letter to NYC
Body Movin'
All Life Styles
Right Right Now Now
-video break-
3 MC's And 1 DJ
Ch, Check It Out
So Whatcha Want
Intergalactic
-house lighten up-
Gratitude*
Sabotage*

* Band set
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