ザ・デッド60s、ロンドン直送ライヴレポート!

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現在UKツアー中のザ・デッド60sが、6月15日、ロンドンのイズリントン・アカデミーでライヴを行なった。デビュー・アルバム『無線衝突』はすでに日本で先行リリースされたものの、本国UKでは9月まで発売が延期されている。しかし、シングル「You’re Not The Law」や「Riot Radio」により、彼らに対する注目度/期待感は高く、この夜のショウは当然のごとくソールド・アウト。客層は20代が中心だが、その昔はパンク少年だったのではないかと思われる40過ぎの男性の姿も見られた。

会場のライトが落とされると、けたたましいサイレンの音が鳴り響き、ザ・デッド60sが登場。その警告通り、“ラブ・ソング”というタイトルとは無縁の勇ましい「Just Another Love Song」でショウをスタートした。その後「A Different Age」や「Red Light」などアルバムの収録曲が続くが、どの曲もさらにテンポを速め演奏しているようで、アルバム以上に勢いがある。とくに彼らの真髄ともいえる「Riot Radio」では足を踏み鳴らす人が続出し、盛り上がった。これまでにUKだけでなく全米ツアーも経験している彼らの演奏力は確かなもの。またギタリストのベン・ゴードンが、トラックによりキーボードを弾いたりコンガを叩くので、4人だけとは思えない多彩なサウンドを披露する。

曲調もパフォーマンスぶりも予想通りクラッシュを彷彿させる。メンバーは、緊張しているわけではないのだろうが、MCも少なく始終、真剣な面持ちでパフォーマンス。やはりUK出身のバンド、フューチャーヘッズも同じ系列だが、彼らのパフォーマンスがどこか親しみやすかったのに比べ、ザ・デッド60sはより“硬派”。さらにクラッシュに近いとの印象を受けた。

バンドはこの夜、「Just Another Love Song」「A Different Age」「Red Light」「TV & Magazine」「Control This」「Nowhere」「We Get Low」「Riot Radio」「Jam」「The Last Resort」「Loaded Gun」「Horizontal」、そしてアンコールで「You’re Not The Law」と計13曲をプレイ。再度、サイレンが鳴り響く中、ステージを後にした。UKでのアルバム・リリースが遅れたことに感謝しなくてはならない。これほど小さな会場で彼らを見ることができるのは、多分、今回のツアーが最後だろうから。

Ako Suzuki, London
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