<FRF'05>ロイクソップ、絶妙のビートに踊るスペースもない混雑ぶり

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いつのまにこんなに人気になったのだろう。テントから驚くほど多くの人たちがハミ出ている様子を最後部で眺めながら最初はちょっと怪訝に思った。直前まで見ていたグリーン・ステージでのビーチ・ボーイズ(結構良かった!)のユルくも風通しのいいムードを引き摺りながらレッド・マーキーへと移ってみると、そこは人の絨毯とも思えるような戦場状態。とんでもないことになっていた。

ノルウェーのエレクトロ・ポップ・デュオ、ロイクソップ。2年前のフジロックでは夜中に登場したが、今年は最終日のトリ前という大出世。もちろん、今年のレッド・マーキー最高とも思える混雑ぶりが事の大きさを証明している。『メロディーAM』に続く新作『ジ・アンダースタンディング』がより“歌指向”を強く出した作品になっていたことから、間口の大きさ、引き出しの多さをさらにアピールするステージになるだろうことは予想できた。そして、実際にこの日は、観客と一体となることから生まれるエネルギーやグルーヴを推進力にしたロマンティックながらも力強いダンス・ミュージックで楽しませるライヴとなっていたと思う。

トルビョルンとスヴェインにも負けない長身の女性ヴォーカルを迎えて、まろやかでクール・ダウン気味のビートを下地に、メランコリックなメロディをやわらかなベールで包み込むような演奏がCD以上にヒューマンな感触を伝えてくれる。もちろん、後半に向かってライヴはどんどんヒートアップ。「POOR LENO」では芋を洗うような状態のフロアが大きな波をうつまでになった。もはや大ヒット曲「リマインド・ミー」がなくてもいいと思えるくらいその流れは絶妙だった。

最後は異例のアンコールで「イスタンブール・フォーエヴァー」を披露。踊るスペースもないほどギッシリと人で詰まってはいたが、同じ空間を共有しているという充実感があったからか、どこからも不満の声が漏れてこないようだった。終わった頃には外は大雨。でも、みんなの顔は笑顔で溢れていた。

取材・文●岡村詩野

Royksopp
2005/7/31 RED MARQUEE

INTRO
ROYKSOPP'NIGHT OUT
DON'T GO
WHAT ELSE IS THERE
REMIND ME
CIRCUIT BREAKER
EPLE
BEAUTIFUL DAY WITHOUT YOU
ALPHA MALE
SPARKS REMIX
ONLY THIS MOMENT
POOR LENO
NOK E NOK
ISTANBUL FOREVER(ENCORE)

BARKS夏フェス特集2005
https://www.barks.jp/feature/?id=1000010016
FUJI ROCK FESTIVAL '05特集
https://www.barks.jp/feature/?id=1000001735
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