4年ぶりの新作を引っさげて来日したジャーマンメタルの大御所

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ドイツが誇るスピード・メタルの改革児カイ・ハンセンが率いるガンマレイ。

そのスピード感とヘヴィなサウンド、そして強烈なメッセージを秘めた楽曲は、
21世紀の今になっても他の追随を許さない完成度だ。

彼らが4年ぶりにリリースしたオリジナル・アルバムのタイトルは『マジェスティック』。
自信に満ちたタイトルとサウンドで、またまた日本のファンに熱狂的に迎え入れられている。

現在まさに来日ツアー中の彼ら。
スリリングでありながら心地よいメロディアスなメタルを目いっぱい楽しみたい。

最新DVD


『マジェスティック』
VICP-63135 \2,520(tax in)
発売中

01.マイ・テンプル
02.キャリー・オン
03.ストレンジ・ワールド
04.ヘル・イズ・ダイ・ホーム
05.ブラッド・リリジョン
06.コンデムド・トゥ・ヘル
07.スピリチュアル・ディクテイター
08.マジェスティ
09.ハウ・ロング
10.レヴェレイション
11.ヘルファイア



メッセージ映像


カイとヘニュからのメッセージは
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──すごい久しぶりのアルバムがやっとリリースされたね。この4年間、どう過ごしてたの?

カイ・ハンセン(G 以下、カイ):4年間遊んでたわけじゃないんだよ。4年前に『No World Order』を出した後はプロモーションやツアーがあって。オレは、ストーム・ウォリアの仕事が入っていたし。その後に夏のフェスティバルがあった。2003年にリリースした『スケルトンズ・イン・ザ・クローゼット』のツアーもやっているから。あのライヴアルバムは、3つのショーから持ってきた音源をまとめて作ったものなんだけど、選曲もミックスも大変だったんだ。その後南米ツアーが入ったりで2003年が終わって。その後、オレはもう一度ストーム・ウォリアの仕事が入って、2004年4月になって、いよいよ今回のアルバムのリハーサルに入った状態なんだよね。そんなわけで、ずっと休みなしに何かやってたというカンジなんだ。一応言い訳させてね。

──ヘニュのこの4年間はどうだったの?

ヘニュ・リヒター(G&Key 以下、ヘニュ):あまり覚えてないよ(笑)。

──満を持してリリースした今回のアルバムは『マジェスティック』という自信満々のタイトルだね。このタイトルにした理由は?

カイ:人は皆それぞれがキングである、という自信を持つのは良いことだけど、その結果が今の世界の現状だと考えると悲しいよね。“マジェスティック=堂々としている“というのは、本当は人間のあるべき姿をしているよね、例えば自然や人へのリスペクトがしっかりできているべきだよね。でも、誰もが偉ぶってしまっている。邪気を持った人がマジェスティックになってしまっているから、今の現状があるんだよね。そういう意味をこめているんだ。

──一曲目から、スピード全開で曲展開の切れ味が以前にも増してスゴイ。ガンマ・レイのカッコ良さは、こういう曲展開にあるよね。

カイ:その通りだね。ロックンロールのカッコ良さ、音楽の自由さだよね、この曲が象徴しているのは。そして、この曲は今回のアルバム全体の象徴にもなっていると思うよ。今回のアルバム全体もバラエティに富んでいるだろ。この曲も、一辺倒の曲じゃなくて、変化に次ぐ変化という展開だね。

ヘニュ:モダンな影響も入っているし、昔ながらのロックの良さも入っているね。

──ヘニュが作った10曲目の「レヴェレイション」はまさにやりたい放題というすごいアレンジだね。

ヘニュ:さっき“この3年間にどんなことがあった?”という質問があったけど、その答えが正にこの曲に込められているよ。非常に深い意味があるので、言葉で説明するのはちょっと難しいんだけど、自分自身の身に起こった真実がこの曲なんだよね。

カイ:こいつの人生における戦いや、それを切り抜けて人生がどう変わったか、ということがこの曲に表れているんだよ。人生が自分に何を与えてくれるのか考えて、“目覚め=レヴェレイション”を経て、自分の問題を解決していく、という方向に向かっていくんだよね。

ヘニュ:アレンジに関しては、自分のやったことを自分で説明するのは得意じゃないんだよね。でも、それを聴いて何か感じてくれる人がいるのは、嬉しいよ。時間がかかった曲なんだ。

──レコーディングする時の曲の持ち寄り方は、作った人が完全に作詞作曲も含めてパッケージングして持ってくるというやり方なの?

カイ:ヘニュの曲はメロディラインも考えてくるんだけど、それはシンガーの考え方と違うことある。例えば、歌詞を詰め込みすぎていて、息継ぎができないケースもあるし。そこで、メロディや歌詞を変えることを提案することもある。その場合も、クレジットがヘニュであることは変わらないけどね。

ヘニュ:自分で考えてきたものを強制するのはイヤなんだ。だからまずは、仮歌を入れて、僕らがいないところでカイに好きに歌ってもらうんだ。そしてカイが色んな歌のアイディアを出してくれる。それを、今度は僕がカイがいないところで聴いて、またアイディアを出す。そういう風に、お互い気兼ねをせずに作れる環境にしているんだ。

──日本版では、「ヘルファイア」というボーナストラックがあるけど、これはどんな曲?

カイ:ダニエルの曲で、でき上がったものは非常にシンプルな曲だけど、作業はすごく大変だった。ダニエルはキーボードで曲を書いてくるんだけど、ギターにそのまま移し変えると、ハーモニクス的に上手くいかないんだその移し変えに苦労したね。

ヘニュ:キーボードの人って、曲を書くとCmかDmの場合が多いんだよね。一方のギタリストはEになりがちなんだけどね。

──11月末からの来日が決まったけど、これに向けての抱負を。

カイ:待ちきれないね。これまでフェスティバルで単発でやっていたけど、ツアーは初めてだから、とても楽しみにしているよ。

ヘニュ:日本は僕にとってスペシャルで…

カイ:彼女が日本人だからね(笑)

ヘニュ:そうなんだ、これまで二人いたんだよ(笑)。子供の頃からゴジラ映画を観ていたことと関係あるのかもしれないけど、日本にいると調子がいいし、人々もフレンドリーだし。前世には、ヘニュという名前の日本人がいたのかと思うくらい。ライブもとても組織化されているし、食事もおいしいし。

カイ:ヘニュという日本人のゴジラがいたのかな(笑)。
取材・文●森本 智
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