カート・コバーンの死を検証するドキュメントDVD

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'90年代アメリカン・オルタナティヴの象徴ともいえるバンド、ニルヴァーナ。2ndアルバム『ネヴァー・マインド』の大ヒットにより、世界的なグランジ・ムーブメントの中心にいたバンドだ。彼らの最高傑作である3rdアルバム『イン・ユーテロ』のリリースで、彼らは名実ともに世界最高のバンドの1つに仲間入りしたが、それは同時にカリスマ的な人気を誇っていたフロントマン、カート・コバーンの繊細な心を苛んでいった。その結果はみなさんも御存知の通り、1994年4月8日に考えられる最悪の結果を招いてしまった。

そんなカート・コバーンの死を検証するドキュメンタリーDVD『All Apologies : 10 Years On』をみなさんは御存知だろうか? この作品はイギリスBBCが制作したドキュメンタリー番組をDVD化したもの。この作品のポイントは、制作国がアメリカではなくイギリスてあるという点。こういった作品は、ともするとドキュメントする対象への愛情の深さから客観性を欠いたものになってしまいがちだが、この作品ではイギリスの権威ある音楽誌NME、アメリカが誇る最高の音楽誌Rolling Stoneなどの編集者に加え、当時のプロモーター、ガールフレンドらのコメント、そして貴重な本人のインタヴュー映像を交え、あくまで客観性を重視した内容でカート・コバーンというロック・スターの死を検証している。

'90年代に青春を過ごし、少なからずロックに興味のあった人間にとって、カート・コバーンの死は、決して忘れることのできない“事件”であった。彼の死をキッカケに、それまで旺盛を極めていたグランジ・ムーヴメントは勢いを失い、ロックン・ロールの歴史の1ページの中に格納されてしまった。しかし、ニルヴァーナを始めとするグランジ・ムーブメントが現在のアメリカ音楽に及ぼした影響は計り知れない。没後10年である今年は、カートの死ぬ48時間を描いた映画『LAST DAYS』の日本公開など、ニルヴァーナ関連で多くの映像や音源が公開されることだろう。まだニルヴァーナの音楽に触れたことのない方は、是非ともこの機会にカート・コバーンというアーティストに触れてみてほしい。

■『All Apologies : 10 Years On』のトレイラー映像はこちら
https://www.barks.jp/watch/?id=1000012812
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