“清志郎と愉快な仲間達”一夜限りの夢の饗宴 <新 ナニワ・サリバン・ショー> ライヴレポート

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2月にしては暖かい日和となった2/25、大阪城ホールにてライヴイベント<新 ナニワ・サリバン・ショー>が行なわれた。FM802が開催するこのイベントは、2001年4月に忌野清志郎デビュー30周年を記念して第1回<ナニワ・サリバン・ショー>を開催し、その後、続編として2004年2月に<続 ナニワ・サリバン・ショー>を実施している歴史的ロックンロールショー。3回目となる今回は、前回の続編ではないため、頭に“新”を付けて<新 ナニワ・サリバン・ショー>として開催。イベントタイトルは、アメリカの名司会者エド・サリバンがホスト役を務め、23年間続いた有名な音楽番組“エド・サリバン・ショー”に懸けたもの。開催地が大阪だから、“エド”じゃなく“ナニワ”なのだ。開演前の大阪城ホール近辺には、グッズを買う人、ライヴ前の腹ごしらえをする人、噴水の周りに座っておしゃべりする人などで賑わっている。会場に集まった約8,000人のファンは、家族連れ、カップル、夫婦と幅広い年齢層で、多くの世代を魅了する清志郎のライヴに期待が高まった。

■オープニングに謎の人物!? そして同じ中学校の後輩、ハナレグミも登場

忌野清志郎
▲忌野清志郎
粉雪(人工雪)が降りしきるオープニングのステージに勢いよく飛び出してきたのは、耳あての付いた毛皮の帽子に防寒着、顔には大きなサングラスをかけた謎の人物。大声で観客を煽る姿に、威勢のいい兄ちゃんが出てきたなあと思ったら、なんとそれは中村獅童ではないか! 彼が中村獅童だと気が付かない人もいたかもしれない。獅童が大きな声で忌野清志郎を呼びこみ、盛大なライヴイベントがスタートした。

まずは、忌野清志郎&NICE MIDDLE with NEW BLUE DAY HORNS(以下、NMwNBDH)が、お馴染みのイベントテーマ曲「ナニワサリバンショーのテーマ」を演奏。きらびやかなマントを付けて登場した清志郎に会場は大ウケ。マントを脱ぎ捨て、真っ赤なスーツに緑の靴といった出で立ちで、ステージを駆け回りながら熱唱する。「トランジスタ・ラジオ」ではホーン隊の3人がステージ前方に出てきて、高らかにトランペットとサックスを吹き鳴らす。「最後まで楽しんでいってくれ、ベイベー!」と叫ぶと、昨年12月7日にリリースしたシングル「仕草」を披露。まずはしっとりと歌い上げた。「1988年に本田美奈子に書いた曲をやります。天国で聴いてくれているといいな」と言って演奏したのは、「あなたと、熱帯」。歌うことで彼女の早すぎる死を悼む清志郎の気持ちが伝わってくるようだった。

ハナレグミ
▲ハナレグミ
そしてここで一人目のゲストが登場。「国分寺第三中学校の後輩!」と清志郎に呼ばれて登場したのはハナレグミ(永積タカシ)だ。さっそく二人でギターを持ち、「君が僕を知ってる」をセッション。この曲は清志郎がRCサクセション時代に書いた楽曲で、相手が異性であれ、同姓であれ、究極の愛情ソングになる歌詞が印象的な名曲だ。そんな曲をチョイスするあたり、二人は相当仲がいいのだろう。終始楽しそうに演奏をしていた。演奏後、開口一番「先輩、気持ちいいです!」と永積タカシ。ご機嫌なまま次に演奏したのは、竹中直人がこの曲を聴き、感銘を受けて映画まで作ってしまったほどの名曲「サヨナラCOLOR」。鳥肌が立つほどの素晴らしい歌声と楽曲に、さっきまでざわついていた会場全体がシーンと静まり返り、観客全員がまっすぐステージを見据えて聴き入る。ずっと聴いていたいほどの歌声を披露してくれたハナレグミに惜しみない拍手が沸いた。


山下久美子
▲山下久美子(左)
続いて爽やかに登場したのは、真っ白なシャツにネクタイを締めた山下久美子だ。「呼んでくれてありがとう!」とキュートな笑顔で挨拶をして、「たとえばこんなラヴソング」を清志郎と一緒に歌う。山下のちょっと高めで特徴ある歌声と、これまた個性的な清志郎の歌声がいい感じにマッチする。そして清志郎が書き下ろした「愛の行方」では、山下がきらびやかなマントを付け、ヒラヒラとステージを行ったり来たりして観客へお辞儀。山下にとって“王子様”的存在という清志郎とのデュエットに、心底嬉しそうな顔をしていた。


■異色的存在のグループ魂のステージに、歌舞伎界の異端児が乱入!

グループ魂
▲グループ魂
清志郎が「スローバラード」を一人で歌うと、ステージの明かりが落ちた。休憩に入るのかと思いきや、会場中央に設けられた小ステージに明かりが集中する。客を掻き分けるように登場したのは、突拍子もない衣装をまとった巨人・・・ではなくて、グループ魂の“港カヲル”こと皆川猿時だ。続いて他のメンバーもステージへ駆けてくる。ゴールドマントを付けて、頭にはくるくる回るゴールドの大きな角を付けた皆川は、「清志郎の決まり文句は“愛し合ってるか~い?”だが、俺の決まり文句は“おっぱい元気か~い?”だ!」と言って観客にコール&レスポンスを強要。「おっぱい元気か~い?」の問いに観客が「イエ~イ」と返すと、すかさず「“イエ~イ!”じゃねえだろ!“乳輪火山と通天閣”って答えなあかんねん!」とキレる。「ペニスJAPAN」の前奏が始まると、ヴォーカルの阿部サダヲがステージへ弾き飛ぶように登場。豪快に歌い、暴れまくる。「本田博太郎~magical mystery UPAAAAAAAAA!!!!!~」では観客がリズムを取りながら頭上で手拍子をする。阿部が「なにわ、ナニワ、稲庭うどん!」というベタなダジャレMCを言いながら「パンチラ・オブ・ジョイトイ」へ。

中村獅童
▲中村獅童
演奏が終わると、長髪パーマのカツラにハチマキ、ピンクのパンツに豹柄のタンクトップを着てサングラスをかけた中村獅童が乱入。場の空気に馴染まない、キテレツな格好の獅童に、観客もメンバーも引き気味。そんなことはお構いなしに、シーナ&ロケッツの「レモンティ」をロッキンに歌い上げる。獅童の格好を見て「キミは病んでいるね」と、グループ魂のメンバーたち。「今の家庭環境がそうさせているんじゃないのぉ?」というブラック・ジョークに笑いつつ「君にジュースを買ってあげる♥」へ突入。ノリノリで暴れまくる獅童につられて観客もジャンプ! 満足げな顔でステージを去る獅童。歌舞伎界の異端児は、本日のイベントでもやはり異端児だった。グループ魂だけのステージに戻り、「チャーのフェンダー」を演奏したあと、最後はなぜか三三七拍子で締めた。


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