海外での成功に続き、先週末には日本武道館2daysのチケットをたったの45分間で完売させるなど、その勢いを増しているDir en grey。そんな彼らが5月27日にドイツのベルリンにあるColumbiahalleで行なった、ワンマン・ライヴのレポートが到着!
 
<TOUR06 It Withers and Withers>
2006年5月27日(土)  Berlin<ベルリン>/Columbiahalle<コロムビアハッレ>

5月27日、Dir en greyはベルリンのColumbiahalleのステージに立った。彼らは昨年の同じ時期、同じ会場で自己初のヨーロッパ公演を行なっている。同公演が大盛況のうちに終了し、現地でも衝撃的な事件として報じられたことは言うまでもない。そして今回も、彼らにとって2度目の欧州ツアーの幕開けとなるべき場として、ふたたびこの会場が選ばれた。Columbiahalleは3500人収容規模でスタンディング形式の大型ホール。壁面には近々同会場でライヴを行なうトゥールやコーンの公演告知ポスターが貼られ、Dir en greyがそうした当代ヘヴィ・ロックと肩を並べつつある現実を物語っている。実際、欧米のメジャー・アクトでもなかなかこの会場を満員にすることができないのが現状で、そこを2年連続で占拠し、熱狂させたというだけでも快挙というべきだろう。

現地で話題のニュー・アクト、OSTKREUTZのパフォーマンスで適度に暖まった場内。2階席までギッシリと埋め尽くしたファンにとってまさに待望だったDir en greyとの再会は、午後8時55分、耳をつんざくような轟音とすさまじい歓声が交錯するなかで実現することになった。オープニング・チューンの「CLEVER SLEAZOID」が炸裂した時点で沸点を飛び越えた熱狂状態にあった場内は、以降、2度のアンコールを含めて約2時間に及ぶ時間経過のなかで、一度たりとも平熱状態を取り戻すことはなかった。

とにかくすさまじいのは、現地のオーディエンスが“日本語で大合唱する”という光景。実際、昨年度の来日時にも同じ光景を目の当たりにすることはできたが、その音量と一体感の密度が格段に上昇している。実際問題として、アニメや原宿系ファッションに象徴される“カワイイ”系の日本文化ブームと同調しながらこのバンドに夢中になった現地の若者は少なくなく、現地で最初に彼らを支持したのはそうした層だという事実はある。が、流行に対してのファンというのは、いつも淘汰されていく。彼らの場合も、そうしたブームを入口としたファンの何割かは消え、逆により多くの何割かはそれまで以上にDir en greyの音楽と世界観への共鳴を強めるようになり、さらにはより広い意味でのヘヴィ・ロックのファン層を巻き込むことになった。それが現地における、現在のDir en greyファンのコア層ということになるだろう。興行実績として“超満員”という状態以上のものはあり得ないわけで、表面的に見ればこの2年連続のベルリン公演は“現状維持”と評価されることになるのかもしれないが、実は目には見えない次元において、そうした画期的な新陳代謝が確実に進んでいるわけである。

もちろんその反響はドイツ国内のみにとどまるものではない。この公演当日、地元のプレス/音楽関係者はもちろんのこと、フィンランドやスウェーデン、スイス、イタリアといった国々の媒体関係者が彼らの取材のためだけにベルリンに集結していた。なかでもフィンランドの場合、日本で昨春リリースされた『Withering to death.』が輸入盤のみという状況であるにもかかわらずヒットし、欧米のアーティスト以外で初めてナショナル・チャートにランクされるという快挙(アルバム・チャート31位)を成し遂げており、実際、確実なファン層が確立されつつあるという。

Dir en greyの世界侵略は、もちろん現状を最終地点とするものではない。前述の『Withering to death.』が去る5月16日、ついに全米リリースに至り、8月からはコーンの主催による<THE FAMILY VALUES TOUR>に参戦のため全米をサーキットすることが決まっている。すでに去る3月にはアメリカ各地でのショウケースを成功させていたりもする彼らにとって、欧米の市場というのは、もはや無謀なチャレンジだとか“自分を試す”といった行為の対象ではなく、きわめて日本と次元の近い活動基盤として確立されつつある領域なのである。もちろん、彼ら自身が今も精神的に“挑戦者”のままであり続けていることは言うまでもないが。  7月31日、8月1日に行われる日本武道館での二夜連続公演のチケットは、発売開始からわずか45分間ですべて完売に至り、メンバーたちはその報をベルリンで耳にすることになった。日本が誇るべきこのバンドに対する飢餓感が、母国の音楽ファンの間で、かつてなかったほどに高まりつつあるのもまた事実なのである。



またこの後、6月2日に<Rock am Ring>、6月3日には<Rock im Park>のメイン・ステージに出演する。ちなみRockpalastという<Rock am Ring>と<Rock im Park>を放送するテレビ局のサイトで、メンバーのサインなんかが掲載されている。英語ではないので分かりづらいが、ここでレアな情報が手に入るかも!? チェックしてみる価値アリ!
■Rockpalast
http://www.rockpalast.de/