トム・ヨーク、1stシングルでブレア批判

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トム・ヨークのソロ・デビュー・アルバム『The Eraser』からの1stシングルが決まった。シングル・カットされるのは「Harrowdown Hill」。ヨークはこの中で、ハットン・リポートで責任逃れしたブレア首相および英政府を批判している。

Harrowdown Hill (ハローダウン・ヒル)は、'03年に英国防省顧問のデヴィッド・ケリー博士が自殺した場所。英政府はその前年、「イラクは45分間で大量破壊兵器を配備できる」ことをイラク戦争の開戦理由として挙げていたが、その後、BBCがこの情報に誇張があることをスクープした。これは当時大きな社会問題になり、政府はBBCに情報を漏らした人物としてケリー博士を名指しし、彼を窮地に追い込んでいた。

英政府はその後、博士が自殺した経緯を明らかにするため、最高裁判事のハットン卿をリーダーとする調査委員会を発足したものの、最終的に委員会は「ケリー博士の自殺はブレア首相や政府に責任はない」とのハットン・リポートを発表している。ヨークはこのリポートに不満を持ち、『The Guardian』紙に公開文書を発表したこともある。

「Harrowdown Hill」は、8月21日に12インチのビニール盤でリリースされる。同曲のオリジナルのほか、ミックス・ヴァージョン、新曲「Jetstream」「The Drunnk Machine」も収録されるという。

Ako Suzuki, London
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