待望の新作『インサイド・ザ・ホロウ』の全てが分かる! リリックス大特集<INTERVIEW>

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――最初の段階で、どんなアルバムにしたいと考えていたのですか?

レイシー:まず、私たちは音楽を聴いててダンスしたくなるような曲が好きだから、今作にもそういう曲を入れたいと思ったわ。それから、リリックスには3人のソングライターがいるので、それぞれの良さが出せればいいなと思っていたの。といってもヘンに意識していたわけではなくて、自然にこういう作品に仕上がったっていう感じね。

――デビュー作とは、かなりサウンドの印象が違ってますよね。全体的に音に厚みが出たし、ひとりひとりの楽器の音もよりクリアに聴こえるようになりましたね。

レイシー:そうね。前作では、私のキーボードの音があんまりよく聴こえてなかった。それは当時の私たちがまだ若くて、今作ほど制作に深く関与していなかったからでしょうね。今作は全然違うわ。例えばミキシングにも関与して、キーボードやギターの音をもっと上げてもらうようにミキサーに指示を出したりした。もちろん楽器のプレイそのものにもポイントを置いていたわ。

――80年代のポップ・ロックの雰囲気も色濃く出てますよね。

レイシー:もともとターシャと私は80年代や70年代のロックが好きだから。で、(ベースの)ルイーズはキュアーが気に入ってて、よく私たちにも聴かせてくれていたから、私たちも好きになったり。そういう影響が自然に出たのかもしれないわね。楽しみながらプレイ出来る曲ばかりだし、クラブなんかで私たちの曲がかかったら嬉しいわ。

――フランツ・フェルディナンドやキラーズといった最近のバンドからの影響もあったのでは?

レイシー:もちろん、そのへんも好きで、よく聴いてたわ。それに今作のプロデューサーのジェフ・サルツマンは、キラーズのアルバムをプロデュースしてた人だし。私たち、キラーズのアルバムを聴いて、どこか自分たちの音楽に似た要素を感じていたのね。それで、ジェフにダメモトでテープを送ってみたの。そしたら彼が私たちの曲を気に入ってくれて、一緒にやろうと連絡してきてくれたのよ。

――サウンドも進化してますが、ソング・ライティングの力も格段にアップしているように感じましたよ。

レイシー:自分ではわからないけど、やっぱりそれなりにいろんな経験をして大人になったと思うし、それでいい曲を書けるようになったんでしょうね。それに1stアルバムの曲は、私たちがまだ12歳から15歳くらいの間に書いたものだったから。あれからずいぶん月日が経っているので、成長してなかったら逆に大変だわ(笑)

取材・文/内本順一

 
  
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