今だからこそ全世界に響く! 「We Are The World」が初CD化!!

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「We Are The World」といえば、チャリティ・ソングの草分け。誰もが一度は聴いたことのあるこの曲は、17年前にマイケル・ジャクソンらを中心に、スティーヴィー・ワンダーやティナ・ターナーなどそうそうたるメンツが参加して制作された不朽の名作だ。文字通り誰もが知っているこの曲が、実は日本で一度もCD化されたことがなかったという事実をみなさんご存知だろうか?

というのも、この作品がアメリカでシングル・リリースされたのが'85年3月8日。当時はアナログ・レコードからCDへの移行期で、「We Are The World」も一応CDリリースはされたものの、レコードの大ヒットに反してCDはほとんど売れなかった。ちなみに、日本では輸入盤に解説書をつけて販売しており、国内プレスはされなかったという。

一般的にCDが普及した'87年頃には「We Are The World」の商品力もなくなってしまい、'89年頃には自然消滅に近い形でアメリカでの製造が打ち切られ、輸入盤に頼っていた国内市場も販売休止になってしまった。

時代における新旧の結節点が生んだこの意外な事実は、長らく多くの人に忘れ去られていたが、'01年の9.11以降、再び脚光を浴びることとなった。アメリカを襲った同時多発テロ事件は全米及び全世界に衝撃を与えた。事件直後から、「We Are The World」は全米の小中学校や高校で合唱曲として歌われ始め、ラジオ局はオンエアを繰り返し、自然にこの曲が「SEPTEMBER 11」のテーマ曲のようになっていたのである。

国内では、'02年に設立されたDVD専門のレーベル、ドリームタイムエンタテインメント社(以下DT社)が、それまで全世界的にDVD化されていなかった「We Are The World」を、USA for AFRICA財団にコンタクトをとり、世界初のDVD化に成功。埃をかぶっていたマスターテープがここに陽の目を浴びることになったのだ。そしてこの曲のメッセージを時代が求めていたのか、発売されるや10万本を越えるヒットとなった。

しかし、ここで一つの問題が発生する。DVDのヒットとともにラジオ局などからオンエアのリクエストが寄せられたものの、前述のような理由でCDの音源が存在しないのである。

DT社はCD化を模索するが、この曲には20年経った現在でも第一線で活躍しているそうそうたるメンバーが参加しており、その一人一人に、音源化の許諾申請は物理的に不可能だと断られてしまったのである。しかし、シングルDVDに、DVDの音源を使ったCDが付いているという組み合わせならOKとの許諾を得ることができ、今回の奇跡のCD化が実現したのだ。

そして、'89年に製造中止して以来、17年振りに「We Are The World」がCDとして復活。シングルCDとしては、世界初となった。9.11から早くも5年。今一度、この曲とともに平和、また、USA for AFRICAのそもそもの起源となった、アフリカの飢餓問題についても、考えてみようではないか。

現在BARKSではこの「We Are The World」のダイジェスト版を配信中。また、Yahoo!動画では貴重なメイキング映像を見ることができる。


「We Are The World~USA for AFRICA」
https://www.barks.jp/watch/?id=1000015944
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