完璧なる歌唱!ドロレス・オリオーダンの復活ソロ・ステージ

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5月に初のソロ・アルバムをリリースするクランベリーズのドロレス・オリオーダンが3月22日、ロンドンのクラブHospitalでショウケースを開いた。

'02年にクランベリーズの活動を休止して以来、スポットライトから離れ、家族との時間を大切にしてきたドロレス。ズッケロのアルバムにゲスト参加したり、ハリウッド映画にシンガー役でカメオ出演するなど完全に音楽活動を休止していたわけではないが、5月にリリースされるソロ・デビュー・アルバム『Are You Listening?』で本格的な復帰を果たすことになった。
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ステージに立つの久しぶりのはずだが、ザ・クランベリーズ時代に“張りつめていて刺すようだ”と賞された歌声は健在。それどころか、さらにパワー・アップしたようだ。小柄で、3人の子供を出産したあとも相変わらずスリムな身体なのに、一体どこからこれほど力強いヴォーカルを発することができるのだろう。ただパワフルというだけでなく、美しく伸びやかな歌声はあまりにも完璧で、最初は「クチパクか?」と疑ってしまったほど。そして、あの独特な“ヨーデル風”震える高音もしっかり披露してくれた。

この夜は、ショウ・ケースとあって8曲40分弱の短いパフォーマンスだったが、新曲に加え、クランベリーズのヒット2曲、それにエルヴィス・プレスリーのカヴァー・トラックを聴くことができた。

大ヒットしたトラックを持つアーティストの場合、どうしてもそちらで盛り上がってしまいがちだが、この夜のショウでは断然ニュー・トラックのほうが映えていた。クランベリーズ時代にはちょっと肩に力が入りすぎの感があったドロレスだが、3人の子供と一緒にいる時間が増えたせいか、年齢を重ねたせいか、ナチュラルでさばけた雰囲気をかもすようになった。そのため「Linger」「Dream」といったクランベリーズのヒット曲が、またライヴで聴けるのは嬉しいのだが、妙に甘ったるく感じてしまったほど。いまの彼女には「Ordinary Day」や「Angel Fire」といったシンプルでストレートなトラックのほうがお似合いだ。

この日のセットリストは以下の通り。

「Looser」
「Angel Fire」
「In The Ghetto」(エルヴィス・プレスリーのカヴァー)
「Linger」(クランベリーズ)
「When You Were Young」
「Ordinary Day」
「Apple Of My Eye」
「Dreams」(クランベリーズ)

“大人になった”ドロレスのソロ・デビュー・アルバム『Are You Listening?』は、5月23日に日本でリリースされる。

Ako Suzuki, London
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