柴田淳、ツアー最終公演でみせた、さらなる自信と魅力

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2月にアルバム『月夜の雨』をリリースし、3月より全国ツアー<柴田淳 ツアー2007 ~しばじゅん、はじめました!~>を行なっていた柴田淳。デビュー6年目にして初のツアーとのことで、本人もツアーが始まる何日も前から緊張していたようだ。そんな本人の心配とは裏腹に、ツアーは順調に進み、4月10日には東京厚生年金会館にて、追加公演が行なわれた。

会場に集まったファンは、会社帰りのOLやサラリーマンが多く、どことなく気品が漂う雰囲気。開演前には全員がきちんと席につき、談笑しながら開演を待っているという穏やかな空気だ。そんな雰囲気の中、柴田が淡いピンクのワンピース姿で登場。たくさんの拍手に迎えられながら、ライヴは「おかえりなさい」でスタートした。

この日がツアー最終日だからか、それとも彼女が“緊張大魔王”だからなのか、終始緊張の面持ちで歌う彼女。彼女曰く、この日はものすごいVIPな有名人がきていたそうで、“私がステージに立ってていいのかって感じです”と恐縮しつつも、堂々とその歌声を披露した。

ライヴでは、連続ドラマ『美しい罠』の主題歌となった「紅蓮の月」、オリコン・デイリーチャートで2位を記録した「HIROMI」、そして“拝啓王子様シリーズ”の王子様メドレーを含む全15曲を披露。もはや神々しくも感じられる彼女の歌声に圧倒されつつも、お茶目なトークを連発するMCは、彼女らしいといった感じで安心感を覚えた。

MCでは、“今日誕生日なんです!”と名乗り出た男性に、“おめでとうございます! 何歳になられたんですか?”と気さくに声を掛けたり、“あ! 全公演きてくれている方ですよね? バンドのメンバーも、みんなあなたの声を覚えています”なんて話をしたりと、とてもアットホームな雰囲気で、ファンとのコミュニケーションを楽しんでいた。そして、“今回のツアーは反省点もたくさんあるけれど、みんなとコミュニケーションをたくさんとれたし、収穫できたこともたくさんあったので、やってよかった”と、ツアーの感想を述べ、満足気な笑みを浮かべた。

この日の彼女は4回衣装チェンジをし、視覚的にもファンを楽しませてくれた。彼女の衣装が変わるたびに、ライヴの雰囲気も変化していく。黒のドレッシーなワンピースに身を包み、「かなわない」や「真夜中のチョコレート」といったジャジーな楽曲を艶っぽく歌う彼女には、思わずうっとり。無事にツアー最終日を迎えることができた自信のせいか、しなやかに歌い上げる彼女の姿に、ツアー前よりも、より一層の魅力を感じた。

「花吹雪」では、感極まって声が詰まってしまうという一幕もあったが、“がんばってー!”というファンからの心強い声援に応えるかのように、最後まで歌い上げた。そして、アンコールではファンからの要望に応えて「変身」をアカペラでちょっぴり披露するというサービスも。この上ないほど美しい歌声と、温かい人間味が伝わるライヴをみせてくれた彼女に、ファンからスタンディング・オベーションが贈られた。

彼女にとって初のツアーは大成功のまま終了し、ファンもみんな大満足だった模様。たくさんの人がこの感動を味わえるように、次のツアーでは、もう少し公演日を増やしてほしい…という要望が増えそうだ。

<柴田淳 ツアー2007 ~しばじゅん、はじめました!~ 2007/4/10 東京厚生年金会館>
1.おかえりなさい
2.夢
3.紅蓮の月
4.君が思えば…
5.王子様メドレー
6.かなわない
7.真夜中のチョコレート
8.片思い
9.月光浴
10.HIROMI
11.後ろ姿
12.花吹雪
13.今夜、君の声が聞きたい
<アンコール>
14.パズル
15.幸せなうた

柴田淳 オフィシャルサイト
http://www.shibatajun.com/
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