アークティック・モンキーズを直撃! 特集 INTERVIEW

ポスト


──今回はプロデューサーを変えていますが、レコーディングのやり方とかもかなり違うアプローチをしたんですか。

マット:うん、そうだね。オレたちはスタジオ経験もあんまりないし、いまだにスタジオの仕事にはそんなに慣れてないから、今回もかなり新鮮な体験だったよ。スタジオ入りする前に書き上げていたのは6曲だけで、それ以外の曲はまだ発展段階でスタジオに入ってレコーディングしながら作り上げていったって感じなんだ。だからプロデュースを前作よりももっと利用したし、プロデューサーのジェームス(・フォード)とマイク(・クロッシー)にも関与するチャンスが大きかったと思う。1stアルバムのときはもう一年前から曲の準備をしてあったから、ジム(・アビス)が関わることができたのはほんのわずかだった。レコーディングのときにそこにいただけ…みたいな。今回はスタジオで一から生み出していくって感じだったね。

──ライヴ感や自然なノリがすごく感じられますけど、ライヴ・レコーディングではない?

マット:1stアルバムはほとんどライヴ・レコーディングだったけど、今回はもっといろんなやり方をしてみることに興味があったんだ。曲も出来たてだったから全員がナマで同時にパーフェクトなプレイをできるような準備をしてなかったし。だから、いくつかの曲は完璧にライヴでやってるけど、そうじゃないものも入ってる。少なくともドラムとベースはライブで一緒にやったけどね。それでもできる限りライヴの音にするようにがんばったんだよ。だって、バンドのギグって最高の部分だし、いちばん面白いところだから。スタジオでピカピカに磨き上げて完璧にするなんてオレたちの趣味じゃないからさ。

──では、新作のいちばんの聴きどころは?

マット:とにかく驚異的な音になってると思うんだ。オレたちの大のフェイバリット・アルバムさ。なんて言ったらいいのかなあ……とにかく面白い。この新しい音、めちゃくちゃ誇りに思ってるよ。アレックスの歌もすごいと思うしね。

──前作が空前の大成功を収めてプレッシャーも相当だったと思いますが。

マット:ノーノー、ホントそんなのなかったよ。そういうプレッシャーがどこから来るのか全然わかんないな。そんなものかけたってなんにもならないからね。自分がいいと思うこと、最善を尽くせることを自信を持ってやったなら前より悪くなったりしないはずさ。もちろん、あんまり違うことをやってると好きじゃないという人も出てくるかもしれないけど、それはなんともしがたいからね。

ニック:誰も彼もを喜ばせることなんかできないんだよ。

この記事をポスト

この記事の関連情報