グルーヴ・アルマダ、UKツアーに続きフジロック White Stage決定

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7枚目のスタジオ・アルバム『Soundboy Rock』と1stシングル「Get Down」が共にUKでトップ10ヒットとなったグルーヴ・アルマダが、5月24/25日の2日間、ロンドンのラウンドハウスでパフォーマンスを行なった。「At The River」で話題になってから10年。エレクトロニクス系アクトとして確固たる実績を築いてきた彼らにとって、およそ3年ぶりのUKツアーだった。

ラウンドハウスという会場を選んだところに、彼らの趣味の良さを感じる。カムデンにあるラウンドハウスは、60〜70年代にドアーズやジミ・ヘンドリックス、レッド・ツェッペリン、デヴィッド・ボウイなどがパフォーマンスした伝説の場所。しばらく改装のため閉鎖されていたが、昨年リニューアル・オープンした後、ギグだけでなくシアターとしても使用されることが多いせいか、どことなくアートの香りが漂っている。

ただしこの夜のラウンドハウスは、コンサート会場でもなくシアターでもなく、クラブと化した。耳で音楽を楽しみに来たというより、身体を使い(張って?)踊りに来た人たちでいっぱいだ。

グルーヴ・アルマダは、アンディとトムの2人から成るユニットだが、ライヴはギター、ベース、ドラム、それにヴォーカルを加えたフル・バンド体制で行なわれる。だからサウンドは、“生”でパワフル。これに3つのビッグ・スクリーンとフラッシュ・ライトがフィーチャーされるのだから、DJがレコードを回すだけのクラブ以上に盛り上がるのは当然だ。

そして3人(女性2人/男性1人)のヴォーカリストが入れ替わりで登場し、ポップやディスコ、ヒップホップ、レゲエ調、ロックよりなどバラエティに富んだセットリストをノンストップで繰り広げる。どんなジャンルであれ、アンディとトムの手にかかった曲はどれもダンサンブルでエネルギッシュ。すでに2,3曲終わったところで、会場は文字通り湯気が見えるくらいの熱気で包まれた。

ライヴでは裏方に回ると控えめな発言をしていた2人だが、ターン・テーブルやキーボードの後ろに引っ込んでいるだけではない。 アンディは、素晴らしいトロンボーン・ソロを披露している。どちらかというと、リミックスやサンプリング好きでライヴに興味がないアーティストなのかと思っていたので、これほどまでにライヴ・パフォーマンスのレベルが高いのは意外だった。後で聞いたところによると、BBCの番組でアコースティック(!)・パフォーマンスを行なったこともあるそうだから、ただのダンス・アクトじゃないわけだ。

グルーヴ・アルマダは<Fuji Rock Festival 07>のホワイト・テント(野外)でのヘッドライナー(初日)が決定。同じく屋外で行なわれたグラストンベリー・フェスティヴァルでのパフォーマンス映像を見たが、彼らのライヴは野外のほうが楽しめるんじゃないかと思う。屋内だとあまりにもクラブ化し過ぎて、せっかくの本格的なパフォーマンスにはもったいない。ときには踊り、ときにはチル・アウトしながら聴くのがピッタリだ。
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