ジャパハリネット、ラストアルバム『夢色ロジック』インタビュー2

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――「落陽」は歌詞もアレンジも、雰囲気がちょっと違ってるけど、これはどんなふうに作ったの?

 りょういち: 僕はいつも歌を作ると、こんなのできましたって鹿島君に持っていって、その度にこれはこう、ここはこう、っていちいち教えてもらってたんです。何曲も持っていっているうちに、“わかった、じゃあ一緒に作ろう”ということになった。それで鹿島君にも作ってもらったら、僕の作ってたBメロがCメロになったり色々変わってて、すごいのが出来上がってきた。僕がなにをしたいかを鹿島君が感じて仕上げてくれたんだと思います。
 鹿島: 歌詞については、Cメロやサビは、りょういちがそれまで作ってあった他の曲から引っ張ってきたんです。もう何十曲も真剣に持ってこられてるんで、この辺でなんか形にしときたいなと思ってたんで。Cメロは歌詞もメロもりょういちなんですけど、今まで作ってきた中でそこが一番いいよね(笑)。

――そういう共作って今までもやっていたの?

 鹿島: 基本的にはやらないんですよ。持ってきてくれた曲を、直すところがあれば直すっていうくらいで。ただりょういちは持ってくる数がダントツで多い。1クールに3~4曲はコンスタントに持ってくる。できたできたって持ってくるんだけど、聴いてみるとそのたびにお互い沈黙になっちゃったりする(笑)。

――「百花繚乱」は、解散にあたってのファンへのメッセージみたいに聴こえるけど。

 鹿島: そういう意識もなくはなかったけど、でもこれ解散を決める前に作ってた曲なんです。まずはみんなの苦労とかストレスをぶちまけて、お客さんに感謝という気持ちを表したかっただけで。結果的にそんなメッセージにも聴こえるかな。
 中田: まあ作ってるときに、意識したといえばしましたね。歌詞とか見たらなんとなく感づくようなところもあったし。最初にスタジオで合わせて曲が終わったときには、妙な雰囲気が流れたし(笑)。
 けんじろ: 僕も意識してなくはなかったです。でも僕はとにかく明るく歌いたいと思った。この曲に光が見えとったんで、その光を頼りに歌おうと思ってたんです。

――それぞれの気に入ってる曲を教えて。

 鹿島: 僕は「落陽」ですかね。これはあとで聴いてみても、案外よくできてるなと思いました。8ビート系の暗い感じじゃなくて、16系ででっかいノリでいこうというのがうまくいった。
 けんじろ: 僕は「流転の咲く丘」。自画自賛なんですけど、アタマの「解けていく」という歌の始めのところがすごく気に入ってる。今回歌った中でも一番気持ちよく歌えた部分やし、好きな感じになってるんで。アルバムの最初の大事なところだし、自分で何度聴いても、おお、ってちょっとびっくりするような感じがある。
 りょういち: 「流転の咲く丘」と「落陽」と「夢追い人」と「百花繚乱」、この4曲がもう大好きです。「流転の咲く丘」はこういう横のリズムって今まであまりできなかったし、タイミングをどう感じられるかっていうところが今回うまくできた。「落陽」は最初ギターがジャーンって鳴るところがものすごい好きです。「夢追い人」は単純に歌が好き。「百花繚乱」は録る前にあんまり練習してなかったんですけど、新鮮な感じでやれて、ホントにうまくできたなと思います。
 中田: 僕はもうダントツで「百花繚乱」です。聴いてて心地いいですから。

――これがジャパハリネットとしてのラストアルバムということになるの?

 鹿島: うーん、オリジナルアルバムはたぶんこれで最後になると思う。あとはベストアルバムを出したいですね。これから考えますけど。

――これまでジャパハリネットで活動してきた中で得られたものは?

 鹿島: 僕は忍耐力です(笑)。
 けんじろ: 僕は自分に足りないものが色々見つかったことですかね。もう多すぎるんで簡単に説明はできないけど。
 中田: 車の運転技術です(笑)。ハイエースならもうめちゃくちゃ自信あります。何回もぶつけてきたんで。
 りょういち: うーん、なにか曲をリリースするときに、そのつど歌と一緒に色々なことに気がついたりしたことですね。何に気がついたのか説明できないくらい漠然としていることなんですけど。

――ライヴもいくつか決まってるけど、どんな気持ちで?

 中田: はい。もう楽しくやるだけで(全員うなずく)。年内はジャパハリとして燃え尽きるまでがんばります。
取材・文●田澤 仁 


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