iPod NanoのCMでお馴染みのファイスト、ライヴレポ

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“ワン,トゥー,スリー,フォー…”と読んだだけで、すぐにメロディーが浮かんでくる人も少なくないはず。現在、iPod NanoのCMで人気急上昇中のファイストの「1234」だ。。iPodのCMソングはいつも好評だが、これほど幅広い世代にウケた曲はないかもしれない。

UKでも一気に知名度を上げた彼女が先週(9月24日)、ロンドンのシュパーズブッシュ・エンパイアでコンサートを開いた。昔からのファンや、アルバム『リマインダー』を聴いた人ならわかると思うが、彼女の魅力は「1234」だけにあらず。ギター1本で始まった「Anti-P」から、ファイスト独自のコブシが冴える。さらに、天井に吊るされたミラーボールから無数の白い小さな光が回転し始め、会場はさながらプラネタリウムのように…。彼女の歌声にピッタリの幻想的なスタートとなった。

しかし、冗談を交えたトークから察するに、彼女自身は結構サバサバした性格のようだ。それがサウンドにも現れているのか、曲はエモーショナルなところがあっても押し付けがましくない。

当然のこと、オーディエンスがこの夜最も聴きたかったのは「1234」だったと思うが、“アッサリ”系の彼女は、これをショウのクライマックスにするつもりはないらしい。パフォーマンスはさり気なくスタートし唐突に終わってしまった。これも後を引く要因かもしれない。“もっと聴きたい”という欲求はつのるばかりだ。

そう、CMで流れる数10秒では物足りないと思っている人も多いはず。そんな人には、ほかにも彼女の魅力がタップリ詰まったアルバム『リマインダー』がお薦め。学校や仕事へ行くのがだるい朝や、ちょっとイライラするときに聴くと気分が良くなること間違いなし。“今日も頑張ろ!”って気にさせてくれる。

この夜、ステージに上がったオーディエンスがガールフレンドにプロポーズするという一幕があったが、ファイストを生で聴いた後で“ノー”と答える女性はいないでしょう。

この夜のセットリストは以下の通り。

「ANTI- P」
「MUSHABOOM」
「HONEY HONEY」
「OPEN WINDOW」
「UCKED UP KID」
「SECRET HEART」
「FEEL IT ALL」
「MY MOON MY MAN」
「THE PARK」
「SO SORRY」
「INSIDE OUT」
「YOUNG GIRL」
「THE WATER」
「BRANDY ALEXANDER」
「HOOKED UP」
「PAST IN PRESENT」
「1234」

アンコール
「INTUITION」
「SEA LION」
「LET IT DIE」

Ako Suzuki, London
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