映画「やわらかい手」に喝采

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2007年2月、ベルリン映画祭。

マリアンヌ・フェイスフル主演の映画「やわらかい手」の上映終了後、外の凍てつくような寒さとは逆に会場内は熱気に包まれ、いつまでもスタンディング・オベイションが鳴り止まなかった。観客はこのチャーミングな映画に心から魅了されてしまったのだ。

“イキイキとした脚本と素晴らしい演技に、無駄のない演出が加わって最高の映画が生まれた”

こうした絶賛の嵐を受け、映画祭一番のサプライズとなった本作は、ロンドン、ソーホーのセックス・ショップの世界をコミカルかつシニカルに見せる刺激的な題材にもかかわらず、愛する者のために身を挺す一人の女性の姿を通して、愛はどんな世界でも何よりも強く美しく、人生の逆転劇が必ずやあることを教えてくれる人間賛歌の決定版となっている。

主人公マギーを演じたマリアンヌ・フェイスフルは、ミック・ジャガーに愛された60年代のポップ・アイコン。その後のドラッグ、アルコール転落、再起するも乳がんの発覚…と波乱な人生を歩むマリアンヌだが、本作では思わぬきっかけから人生の意味をとらえ直し、幸せをすくい上げる一人の中年女性をリアルに演じきっている。

愛する者を守るためには、犠牲も恐れず、何ものにも揺るがない。肝っ玉の据わった彼女は、まさしく女という生き物そのものだ。どんな境遇にあっても誇りを失わず、崖っぷちで踏ん張る姿は、潔く美しい。その柔らかな手と生き方は確実に観客の心をつかんで放すことはないのだ。

バークスに、映画「やわらかい手」の予告編が到着したので、是非観てほしい。
◆映画「やわらかい手」予告編
https://www.barks.jp/watch/?id=1000020480


▲映画「やわらかい手」のプレスシート(非売品)を5名様にプレゼント。応募はプレゼントページにて(締め切り2008年1月15日)
<映画「やわらかい手」>
ロンドン郊外で家族を生きがいに平凡な人生を送ってきた主婦のマギーは、最愛の孫が特別な手術を受けなければ命を失う難病だと宣告され、その費用を工面するため必死になっていた。そんな時、ソーホーで見つけたセックスショップの「接客募集」の張り紙に思わず飛びついたが、なんとそこは壁の穴越しに手で男性を絶頂へと導くという風俗店。マギーは驚いて逃げ出すのだった。しかし、残された道はない。覚悟を決めて仕事を始めてみると瞬く間に、穴の前に長蛇の列。なんと彼女は、ゴッド・ハンドの持ち主だったのだ!
監督:サム・ガルバルスキ
出演:マリアンヌ・フェイスフル、ミキ・マノイロヴィッチ、ケヴィン・ビショップ他
2006年/ベルギー、ドイツ、ルクセンブルグ、フランス、イギリス/103分/カラー/ドルビーSR/SRD/1.66/R15指定

2007年12月8日(土)、Bunkamuraル・シネマにて 愛と刺激のロードショー!
http://www.irina-palm.jp/
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