羊たちの回想:メリーのツアー総括(2)

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今月から唐突にスタートしたツアー回顧連載。今回は“九州シリーズ”について振り返ってみたい。実はその1本目となる福岡公演は、異例の“駄目出し”から始まったのだという。

11月26日(月)福岡・DRUM Be-1
11月28日(水)鹿児島・SR HALL
11月29日(木)熊本・DRUM Be-9

▲左から11月26日、28日、29日の各公演のセットリスト。
――どうでしたか、初の鹿児島上陸を含む九州での3公演は。

ガラ:博多(福岡)のときに僕、またいろいろと思うところがあって、「本番前にみんなで楽屋に集まって、“駄目出し大会”をやろう」ってことになったんですよ。要するに、お互いに“駄目出し”をしあって、そうやって問題点を明確にしながら解決していこう、と。で、まずネロから始めて、みんなでネロに対して普段から“ちょっとどうかな?”と思ってるようなことを話して、それについてネロ自身も喋って、その次に結生くんに移って……。ところがそこで、ちょっと経った頃に「リハーサルでーす!」って呼び出されて、そこでオシマイになったんです(笑)。

結生:で、その続きはいまだにやってないという(笑)。

ネロ:俺だけ貧乏くじ引きました(笑)。

ガラ:ま、でも、要するに、「わざわざそういう機会を設けなくても、これからは、今までだったら敢えて黙ってたようなこともハッキリ言うようにしよう」ってことだったんです。

――知らず知らずのうちに“暗黙の了解”になってたことについても、疑問があればそれをまずクリアしようってことですよね。そういえば福岡でのライヴ終了後には、史上最高の「空っぽな歌」ができたというメールが届いたのも憶えてますが。

健一:それは僕ですね。どのへんを思ってそう言ったのかはうまく説明できないんですけど、要するに楽しかったんでしょうね。会場の雰囲気に合ってたというのもあっただろうし、演奏してて気持ち良かったのは憶えてるし。それに対して正直に反応してくれたお客さんとの間に、あの曲に相応しい、いい空気が作れてたというか。

結生:次の鹿児島は、楽屋の狭さはすごく印象に残ってるんですけど、ステージがどんなふうだったかはよく憶えてなくて。ステージに出ちゃうと、どこの会場も結構似てますからね。

ガラ:通路みたいに細長い楽屋でしたね。で、みんなが楽屋にいるとき、たまたま僕だけベランダに出て煙草を吸ってたんですよ。そしたら道路を挟んだ向かい側がホテルで、カーテンあけっぱなしで電気のついてる部屋があって。そこに人が2人いて……性別までは距離的にわかんなかったんですけど、スタッフとかもその様子を遠目に見ながら「なんかエロいよなあ」とか言ってて(笑)。そしたらその2人がいきなり着替え始めたんですけど、気づいてみれば2人ともメリーのTシャツ姿になってて(笑)。「なーんだ、これからここに来るのか!」と(笑)。

テツ:鹿児島は、街自体のレトロな雰囲気が、なんかいい感じでしたね。会場のことよりもそっちのほうが印象深い。

ネロ:あと印象的だったのは、コンビニで果物を売ってるところ。

ガラ:うん。あと、熊本も含めて、九州の人って乗せるとアツくなる気がする。

テツ:ああ、それは感じたね。

ガラ:逆に、こっちが様子見してたりすると、おとなしかったりする。そういう傾向が他の土地よりハッキリしてる気もしましたね。ちなみに熊本では熊本城に行ったんですけど、最高でした(笑)。工事の都合で上のほうまで行けなったのは残念でしたけど、そのぶん入場料も安かったんで(笑)。

増田勇一
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