チープ・トリック、同じ場所で同じセットリストを

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チープ・トリックの人気が日本から世界へ飛び火していくきっかけとなったのが1978年の武道館公演。その30年目となる2008年4月、一度きりの再演が行なわれるのは、先にお伝えしたとおり。

30年前のほぼ同じ時期の4月24日に、同じ武道館で、なんと“同じセットリスト”で公演が行なわれるというから、想像するだけで景色がにじんでしまう。ううっ。

チープ・トリックの30年前の発売当時のLP帯には「痛快!ハード・パンチ!!卓越したセンス、奇抜なアイデア、比類なき4つの個性が、今ロックンロール新世紀にきらめく」と書いてある。その魅力をいち早く察知し世界に火をつけたのは、30年前の日本のファンだった。

60年代のブリティシュ・ポップ、ハード・ロック、パンクをベースにしながら、溢れだしそうな勢いをコンパクトに凝縮特化させた彼ら流のロックンロールは、パワー・ポップ・バンドをはじめとし、のちのバンドに大きな影響を与えた。1977年、アルバム『チープ・トリック』でデビュー。まずは日本で発火。同年のセカンド・アルバム『蒼ざめたハイウェイ』、シングル「今夜は帰さない」で、日本で大ブレイク。1979年アメリカに逆輸入された『at 武道館』で、遂に本国アメリカへ飛び火して400万枚を売り上げ、一躍アメリカを代表するバンドのひとつとなったのは、皆さんご存知の通り。

その後もコンスタントにアルバムを発表。1980年にはトム・ピーターソンが脱退し低迷期を迎えるものの、1988年には復帰。2006年には出身地ロックフォードをタイトルに付した通算25作目の『Rockford』をリリース。ハード・ポップ・サウンドは未だ健在であり、そこに衰えはない。

今もって現役バンドとして活動するチープ・トリックは、2007年11月にはNARAS(National Academy of Recording Arts and Sciences)から音楽文化への貢献が表彰される栄誉を与えられ、人気メンズアパレルブランド“John Varvatos”の2008春夏キャンペーンのキャラクターに採用されるなど、時代の空気とも見事にシンクロ、その精力的な活動に曇りはない。

世界でもっとも多くカバーされたバンドと言われるチープ・トリック。シンプルでストレートな曲調にノイズもたっぷり、悪ぶる中にユーモアとひねりがあって今でも知的好奇心をそそる爽快なドライヴィング・サウンド…第二の故郷=日本のファンは、30年後の4月24日、もう一度あの武道館を目指すのだ。

日本に生まれてよかったーっ!

<CHEAP TRICK 30 YEARS ANNIVERSARY SPECIAL CONCERT>
【Cheap Trick at 武道館AGAIN!】

2008年4月24日(木)開場18:00 開演19:00
@東京日本武道館
チケット:S \8,000 A\7,000 B\6,000
招聘・制作:H.I.P.
[問]03-3475-9999(H.I.P.)
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