The Script、アイリッシュ・ロック、R&B、ラップ、ソウルなど多彩な音楽を昇華して、独自のエモーショナルなサウンドを描く超大型新人バンド日本デビュー大特集

ポスト

THE SCRIPT スクリプト デビューアルバム『THE SCRIPT』リリース大特集

UKからの超大型新人バンドが満を持して日本デビュー PVやライヴ、インタビューなど豪華6本の動画も大公開


――プレイヤーとして、つまりダニエルはシンガーやキーボーディストとして、グレンはドラマーとして、どんな人に影響を受けているの?

グレン:ドラマーとしてもっとも影響を受けたのは、チック・コリア・エレクトリックバンドにいたデイヴ・ウェックル。彼には手紙を書いたことがあるんだけど、ちゃんと返事をもらったよ。あとスチュワート・コープランドとかフィル・コリンズとかにも影響を受けたな。僕はアコースティック・ギターも弾くんだけど、それはドラムではある程度表現に限界があると思って、メロディのある楽器をやりたくなったからなんだ。ギターについてはオットマー・リーバートの影響が大きいな。それと、ギターではビートルズの曲をずっと弾いてたので、その影響もあると思うよ。

ダニエル:キーボードで影響受けた人? リチャード・クレイダーマン、なんて(爆笑)。影響を受けたといえば、ボーイズIIメンとかスティーヴィ・ワンダー、ブライアン・マックナイト、あと知らないかもしれないけどイギリスのコナー・リーヴス。それと、ここ2年くらいはスティングもよく聴いているよ。スティングには歌詞も含めてかなり影響を受けていると思うな。女性だとアニー・レノックスとかk.d.ラングだね。

――ライヴではデヴィッド・ボウイの「Heroes」も演ってたよね。デヴィッド・ボウイがかなり実験的なこともしていた時期の曲だけど、そういうのも好きなの?

ダニエル:うん、大好き。デヴィッド・ボウイを聴くと、僕らなんかよりすごく実験的なことをたくさんしてるのがわかるよ。ロックとR&Bの融合なんて当たり前だし、キューバンとかゴスペルとかも入ってる。なにも恐れずにどんどん取り入れていくという彼のメンタリティは尊敬すべきだし、そういうサウンドは大好きさ。

――THE SCRIPTのサウンドにはすごく多彩な音楽がブレンドされているのがよくわかるけど、その中で核になっているのは?

ダニエル:それは自分たちでもわからないな。わかったら瓶に詰めて売り出したいよ(笑)。

グレン:わかっちゃったらつまらないこともあるしね。わかることもわからないことも両方あっていいと思ってるんだ。僕らは3人とも、思い込みというか迷信のようなものを信じるタチなんだよ。

ダニエル:♪Very superstitious~(ステイーヴィ・ワンダーの「迷信」を歌い出す)

――THE SCRIPTはドラム、ギター、キーボードというトリオ構成のバンドだけど、ベースや他の楽器のメンバーを加えることは考えなかった?

ダニエル:これ以上メンバーが増えたらギャラの取り分が少なくなっちゃう(笑)。最初の頃はライヴでもコンピュータを使ってベースをやってたけど、だんだんステージが大きくなってきたら空間が空きすぎるような気がして、ライヴではサポートメンバーを入れることにしたんだ。でもレコーディングでは今でも僕がキーボードでベースを弾いて、あとからベーシストにそのフレーズを弾いてもらうんだよ。このバンドはこの3人で十分だと思ってるから。かなり個性の強い3人だから、ヘタに誰かを入れるとバランスが崩れるかもしれないし、今はうまくいってるからこのままでいいんじゃない?

――デビューアルバムはスムースに出来上がった? それとも苦労の末に生み出したもの?

ダニエル:すごくスムースだったよ。僕らはこれまでプロデュースの仕事なんかもずっとやってきて、自然に制作できる経験があったからだろうね。ちょっと大変だったのは曲選びだな。自分たちを代弁してくれるような曲、人に聴いてもらえる曲を選ぶのがね。あと歌詞の内容なんかでバンド内で意見がぶつかったりしたけど、それも大した問題じゃなかった。大きかったのは、僕の父とマークのお母さんが相次いで亡くなったこと。これがいちばんつらかったよ。

――アイリッシュなロックにR&Bやブリティッシュソウルがうまくブレンドされているサウンドはユニークだと思うけど、新しい音楽を作り出そうという意識があったの?

グレン:アクシデント、偶然さ。もともとこの3人が集まってバンドが結成されたのも自然というか、偶然の産物だったんだと思うな。

――ではこの3人のバンドがこういうサウンドになるって予想していなかった?

ダニエル:ああそうさ。偶然出会ったこの3人がバンドを結成してこういうサウンドになった。すべてはアクシデントだったんだよ。

グレン:スクリプト(脚本)なんてなかったのさ(笑)。

 
この記事をポスト

この記事の関連情報