現代のガールズロック・アイコン木村カエラや、クイーン・オブ・ジャパニーズロックの土屋アンナなど、依然ガールズロックの元気がいい。その佇まいもさることながら、ガールズロック系のサウンドや楽曲アレンジには、洋楽ヘヴィ系バンドも驚くようなハードなサウンドが用いられ、過激さを増すミックスが行なわれることもしばしば。彗星のごとく現れた小川真奈なども、ベーシックが打ち込みのためにロックのもつ野太さのようなドライヴ感には欠けるものの、サウンド・メイクはヘヴィ・メタリックでずいぶんとハードなロックテイストのトラックが用いられている。

そんなガールズロック界に、またひとつ興味深いユニットが生まれた。一瞥するにヴィジュアル系、ゴシック・ロック・ユニットのHANGRY&ANGRYだ。


●HANGRY&ANGRYのフォトアルバム


Myspaceに突如現れた彼女たちは、国内だけでなく、すでに海外のユーザーからも注目されている。しかし実際のところ、詳細は不明。

いくつか明らかになっている情報もある。HANGRY&ANGRYは、HANGRY(パンク)とANGRY(ゴスロリ)の2人組。ジャパニーズ・ゴシック界で強い影響力を持つ人気デザイナー、h.naotoのブランド「hANGRY & ANGRY」とのコラボレーションで生まれたユニット…らしい。

なお現在、彼女たちのMyspaceにて楽曲「Kill Me Kiss Me」の試聴が公開されている。楽曲は、ラジオトーンと退廃的な潰れ気味のディストーション・ギターに、リミッターバシバシの打ち込みドラム、そこにボコーダーもたまに絡むという、現代のガールズロックのおいしいエッセンスがぐっと凝縮されたトラックが耳を付く。そして何より魅力的なのは、クールなHANGRYのヴォーカルと、チャーミングなANGRYのヴォーカルの絡みである。

彼女たちのMyspaceにあるフレンドリストには、同じくゴシック系ロックバンドで、世界的な人気を獲得しているGaGaalinGの名前があるのも興味深い。「h.naoto」のコスチュームに身を包んでいるGaGaalinGと、「hANGRY & ANGRY」に身を包むHANGRY&ANGRY、もしかしたら楽曲的なつながりなんかもあるのかもしれないが、あくまで推測の域を出ない。

なお、入手したアーティスト写真を見るに、ふたりとも20代の女の子の模様。特にANGRYは顔が一部隠されているのでよくはわからないが、美しさの中に勇ましさすらも伝わってこないだろうか?

肝心のミニアルバム『Kill Me Kiss Me』だが、タイトル曲を含む5曲入りのこのミニアルバムには、スチールボックスとパスケースが付属。収録曲は「Kill Me Kiss Me」と同様にJ-ROCKを土台にしつつも、洋楽的アプローチや、耽美なメロディーとアレンジを散りばめた硬質なロック系サウンド。「ロマンティックにバイオレンス」など、楽曲に合わせて歌い方を若干変えているANGRYのヴォーカルの器用さも聴きどころといえそうだ。

余談だが、本アルバムの規格品番は「GOTH-1007」。細かいところまで完全にゴシック仕様だ。彼女たちやGaGaalinGが所属する「GOTHUALL」レーベルの心意気が見えるようである。

このミニアルバム『Kill Me Kiss Me』は、2008年11月19日にリリース。販売は現在準備中。一般の販売形態とは異なり、現在はいずれのCDショップ、ECサイトでも予約の受付をしていない。詳細はMyspaceのページで発表されるらしいので、見逃さないでおきたい。

HANGRY&ANGRY オフィシャルMyspace