TRIPLANE、心を刺す美しいメロディと限りないメッセージを秘めた3rdアルバム『君に咲くうた』リリース大特集

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3rdアルバム『君に咲くうた』リリース大特集

TRIPLANE INTERVIEW

――TRIPLANEは、昨年は100公演以上に及ぶインストア・アコースティック・ライヴで、移動距離3万キロというものすごいスケジュールをやってのけました。振り返ってどうですか?

江畑兵衛(以下、江畑):本当にいろんなことを考えさせられたというか…精神的に自分たちの原点に返れましたね。音楽に向かう気持ち、姿勢、楽器と歌に対する意識とか、いろんなことが見えてきた1年でした。僕はそれまで、バンドの中でのヴォーカルという立ち位置で自分のことを考えていたので、歌というものにそんなに執着心がなかったんですよ。

――それはちょっと意外です。

江畑:ツアーを回っているうちに、本当に歌いたいのはこういう歌じゃないとか、もっとこういう歌が歌いたいのに喉が追いついていないとか、それに気づいて。そこからボイトレ(ボイス・トレーニング)に通いだしたり、呼吸法も発声法も変えて、自分の中で歌に対する意識がはっきり変わりました。

――バンドのメンバーも同じ意識ですか。

江畑:みんなも同じようなことを同じ時期に感じていたと思うので、それが演奏となって表われてきて、一緒に音を出す意味を確かめ合いながらライヴができるようになったんですよ。そうなるとレコーディングとか、普通のバンドスタイルのライヴにも如実に影響が出て、相乗効果でいろんなものが良くなった感じがします。

――その経験はニューアルバム『君に咲くうた』にも影響している?

江畑:去年ツアーを回ってなかったら、こういうタイトルにもこういうテーマにもなってないと思います。たとえば鹿児島に行った時なんかは、ファンは一人もいないと思ってたんですよ。僕らはテレビに出てるわけでもないし、誰も知らないだろうと思って行ってみたら、待ってくれてる人がいて、“ようやく来てくれた”と言ってくれて。大げさな話、“TRIPLANEの音楽を支えに生きている人がいる”ということを目の前に見た時に、幸せな気持ちと責任感とが芽生えたんですね。TRIPLANEのファンは、エンタテインメントを見に行くというよりも、ライヴを僕らとの再会の場と思ってくれたり、元気をもらいに来たりしている人が多いので、遠く離れている人のために今度はそれをCDでできたらいいなと思って、まずアルバムタイトルを決めたんです。それから、じゃあ何曲入りにしてどんな流れにしようか? ということで、僕が曲を書き下ろしていく。今までにない作り方でしたね。

――曲作りはどんなふうに?

江畑:素直に自分の中から出てくるものにしようと決めていたので、ストレスなくできました。“アルバムにこういう曲が足りない”とか、そういうことにとらわれていた時期もあったんですけど、今回はそうじゃなくて。まずは素直に出てくるメロディに任せて、あとで歌詞を書く時にテーマと合わせていけばいいんじゃないかって。

――ツアーと並行して作っていたんですか。

江畑:金土日は全国でライヴして、平日に帰ってきてレコーディング。だからよりリアルに、その時の気持ちが歌詞や音に入れられたと思います。アルバムは四季の流れに沿っているんですけど、それも全国でいろんな季節を経験したからなんですよ。全国どこにいても聴いてもらえるようなアルバムにしたかったので。

――1曲目「誰に咲く花」とラスト曲「君に咲く歌」は、テーマがつながりあってますよね。

江畑:それが最初に浮かんだんですよ。1曲目でアルバム全体の方向を示唆する曲が来て、全部聴いた最後に答えが出るというか。基本コンセプトは、TRIPLANEの音楽を受け取ってくれた人の支えになりたいということと、一人一人に幸せの花を咲かせたいということだから、一人でもあり大勢でもあるんですよ。1曲目ではみなさんに対して、そして最後の曲では一対一で、という気持ちで作りました。

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