2008年10月の発売以来、全国のラジオを中心に反響を呼んでいた、樋口了一が歌う「手紙~親愛なる子供たちへ~」。

この曲は、差出人不明の一通のポルトガル語で書かれたメールを日本語に訳し、樋口了一が曲をつけた8分22秒の曲。発売当初、その曲の長さからラジオでのフルコーラス・オンエアが難しいのではという懸念があったそうだが、一度聴いたDJやディレクターを中心に「この曲はフルコーラスでオンエアするべきだ」「2曲続けてオンエアするつもりで流せば問題ない」など、この作品の持つ意味を理解しオンエアされ始めた。

この「手紙~親愛なる子供たちへ~」は、年老いていく親が子供に宛てた手紙のような内容で、親が衰えていく様と、“あなた”、すなわち子供が生まれた頃の姿を対比した内容になっている。

例えば「あなたと話す時同じ話を何度も何度も繰り返しても、その結末をどうかさえぎらずにうなずいて欲しい」「あなたにせがまれて繰り返し読んだ絵本のあたたかな結末はいつも同じでも私の心を平和にしてくれた」といった、多くの人が経験したであろう、親子の絆が描かれている。


この曲がラジオで紹介される度に、FAXやメールという形ですぐに反響が出ており、静かに広がり始めていたのだが、全国的にこの曲が知られることとなったのが、3月3日に放送された日本テレビ系『誰も知らない泣ける歌』に出演してから。

出演後のオリコン・チャートでは、発売後4ヵ月経った3月16日付け週間シングル・チャートで50位にランクイン。その次の週の3月23日付けでは37位に上昇している。出荷枚数も、発売当初2000枚だったものが、現在までに15000枚を超えた。さらに有線チャートでも、有線キャンシステムJ-POPチャート3月13日付け29位、翌週3月20日付けの最新チャートでは19位に上がってきている。

『誰も知らない泣ける歌』放送後、「親を介護しているが、この曲を聞いて考え方が変わった」「親に育ててもらったということをあらためて考えたら涙が止まらなくなった」など、様々なブログでこの曲のことが書かれるなど、ネットでも口コミで広まってきている。

そうした中、樋口了一は現在、この曲を全国に届けるために「ポストマンライブ」なる企画でライヴを行なっている。これは、この曲が「必要とされる人に自ら歩いていく曲」と樋口自身が語っていることを形にしている企画で、HP上で「歌いに来て欲しい」と依頼を受けつけ、審査の後、実際にそこに行ってライヴを行なう。

先日は、ある夫婦2人の為だけにライヴを行ない、依頼者は「まさか本当に来てくれるとは!」と驚いていたそうだ。樋口了一は今後もこの活動を続けていくという。そして一人でも多くの人にこの「手紙」の言葉が届いて欲しいと願っている。

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