モーニング娘。39枚目のシングル「しょうがない 夢追い人」が5月25日付けのオリコンウィークリーシングルランキングで1位を獲得した。モーニング娘。のオリコン1位は、2006年11月8日にリリースした「歩いてる」以来、2年半ぶり。さらに現メンバーによるオリコン1位は初。“夢追い人”のタイトルどおり、今のモーニング娘。がひとつ夢を手にした瞬間だ。

◆「しょうがない 夢追い人」メンバーコメント&PV映像

「しょうがない 夢追い人」は、夢を追いかけ続けている男性のことを好きになってしまった女の子の、切ないながらも一途な想いを歌った曲。作詞作曲はもちろんプロデューサーのつんく♂が手がけている。

今回の楽曲、ファンの間で好評なのがプロモーションビデオだ。近郊の大学で撮影されたというこの曲のPVは、従来の、ダンスパフォーマンス中心となっている彼女たちのそれは少し趣が異なり、今回は、全編を通してメンバーのイメージビデオ、もしくはミニドラマを見ているかのような作品。PVの中で、メンバーはそれぞれ、等身大の女の子を演じており、言うなれば自然体に近いであろう表情が見て取れる。そしてこの映像と楽曲が重なることで、メンバーと同じ年代であろう、歌詞に出てくる女の子の、“夢追い人”な男性に抱えている想いが視覚的にも伝わってくるのだ。

ところで、2年半前、32枚目のシングル「歩いてる」でオリコンウィークリーランキング1位を獲得した際に、BARKSではモーニング娘。に関してひとつの推測を立てていた。2006年11月16日に掲載した「日本の世相とモーニング娘。ブレイクの関連性に迫る」という記事の中で、以下のように記している。

<日本が病んでしまった時、彼女たち(=モーニング娘。)は再び我々の前に現れ、その歌声で、笑顔で、疲れた我々を癒してくれる。>

モーニング娘。が国民的アイドルとしての地位を確立した楽曲「LOVEマシーン」をリリースしたのは1999年。この年は、先の見えない不況や未来への不安、多発する凶悪犯罪、相次ぐ警察の不祥事などが日本に一気に襲いかかった。そんな暗い世相を吹き飛ばすかのように、アッパーな楽曲と笑顔でお茶の間を元気付けたのが彼女たちだった。

また、2年半前の2006年。「歩いてる」をリリースしたこの年は、日本経済は前年までのデフレから脱却し上昇気流に乗り始めた年だった。ところが、別の問題が日本を覆っていた。いじめにより、自ら命を絶つ若者が急増したのだ。そんな折にリリースされた「歩いてる」は、平和への願いとともに、死に急ぐ若者たちへ“未来にはきっと素敵な仲間がいるから。未来を信じてほしい”と語りかけているかのようなメッセージソングだった。

そして2009年。時は100年に1度といわれる大不況。加えて新型インフルエンザが世界中で猛威を振るい、日本国内でもこのウイルスへの感染、そしてパンデミックへの不安が拡大している。

先日、「しょうがない 夢追い人」のカップリング曲「3、2、1 BREAKIN' OUT!」のオリジナルプロモーションビデオを一般に広く募集する<モーニング娘。×myspace OPV(Original Promotion Video) CONTEST>の開催を発表した彼女たち。実はこの「3、2、1 BREAKIN' OUT!」という曲、<行こう もう待てないさ / 勇気を持って立ち上がれ>と、不安定な経済状況や暗い話題に覆われた日本社会に活を入れ、そして重い空気を吹き飛ばしてくれるような、キャッチーなリフが心地よいアッパーで楽しい楽曲となっている。これはさすがに3度目の偶然なのだろうか。

いや、BARKSは信じたい。<日本が病んでしまった時、彼女たちは再び我々の前に現れ、その歌声で、笑顔で、疲れた我々を癒してくれる>、モーニング娘。はそんなグループなのだと。

▼ 「3、2、1 BREAKIN' OUT!」(<モーニング娘。×myspace OPV(Original Promotion Video) CONTEST>)


◆日本の世相とモーニング娘。ブレイクの関連性に迫る - 2006-11-16
◆Hello! Project オフィシャルサイト
◆iTunes Store モーニング娘。(※iTunesが開きます)