奥華子、偶然と奇跡に感謝と喜びを込めて

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BGMがゆるやかに消えると客電が落ち、満員御礼となったC.C.Lemonホールに静けさと緊張が一気に走る。そこにはまるでクラシック音楽のコンサート会場にいるかのような厳かさが漂っていた。

◆奥華子、偶然と奇跡に感謝と喜びを込めて ~写真編~

オーディエンスはみな着席しているが、彼女の登場を待ち焦がれた気持ちが最高潮に達しており、その思いが緊張感となって会場を満たしていた。そんな空間の中へ、少し足早に奥華子が現れた。会場内は割れんばかりの拍手が沸き起こる。彼女はまっすぐグランドピアノの椅子に向かい、その位置を確かめるようにゆっくりと腰掛ける。夏らしいボーダーのタンクトップが、これから始まる熱いステージを予感させていた。集中力を高める儀式のように少し上を見つめ続けた後、そっと鍵盤に手を下ろした。

幕開けは新曲「蛍火」。どこまでも届きそうな澄んだ歌声が発せられたとたんに、オーディエンスは別世界へと連れて行かれてしまった。立て続けに、インディーズ時代に発表された幻の名曲「花火」のイントロが始まる。長きにわたって応援しているファンにとっては特別な思い入れがあるのか、この意外な選曲に驚きを隠せなかったり、思わず拍手をしそうになったり、会場内は2曲目にして早くも静かなボルテージを迎えた。3曲目はデビューシングルに収録されていた「夕立」。彼女はその直後のMCで、この冒頭の3曲を「夏の三部作」と名づけた。

奥華子にとってすでに4回目となる渋谷公会堂あらためC.C.Lemonホールだが、今日は会場の広さに足が震えたと告白。自身の緊張をほぐすかのように、まもなく発売のニューアルバム『BIRTHDAY』に収録した新曲をすべて演奏することを宣言し、オーディエンスを大いに喜ばせた。

すべての演奏が終了し、何度も何度も深々とお辞儀をしながら去っていく彼女の姿を引き止めるかのように、再び割れんばかりの拍手と歓声が会場を包み込んだ。弾き語りのみで構成される、シンプルながらも奥華子の世界が濃厚に凝縮された2時間半のステージは、言葉通りあっという間の出来事であった。

◆奥華子『BIRTHDAY』試聴

「奥華子を知ってくれただけでもすごい偶然。そしてここに集まってくれたみんなとの出会いは奇跡。」と、ステージ上で語った奥華子。ニューアルバム『BIRTHDAY』に収録されているタイトルトラック「Birthday」にも<偶然同じ時代に生まれ 偶然出会えた奇跡>への感謝と喜びが込められている。11月末まで行なわれる、全32公演の大規模なツアーはたくさんの嬉しい奇跡を運んでくれそうだ。

<奥華子 CONCERT TOUR‘09弾き語り-3rd Letter>
2009年7月12日
@渋谷C.C.Lemonホール

<ニューアルバム『BIRTHDAY』リリース記念無料イベント ミニライヴ&サイン会>
2009年7月14日(火)東京:サンストリート亀戸 14:00/19:00
2009年7月15日(水)愛知:アスナル金山 19:00
2009年7月18日(土)神奈川:海老名ビナウォーク 13:00/16:00
2009年7月19日(日)静岡:サンストリート浜北 16:00
2009年7月20日(月祝)福岡:キャナルシティ 13:00
2009年7月26日(日)茨城:WonderGoo守谷店 14:00/17:00
※ミニライヴは無料、どなたでもご覧いただけます。サイン会参加方法など詳細は、奥華子のオフィシャルサイトでご確認ください。
◆奥華子オフィシャルサイト
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