ニンジャマンジャパン、初ライヴで満員御礼の大盛況

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ニンジャマンジャパンと名乗る謎のロックバンドが、8月7日新代田の駅前に新しくオープンしたライヴハウスFEVERで、初ライヴを行なった。なんとも人を食ったバンド名だが、いったい、彼らの正体は?

・吉田メタル(B/劇団☆新感線)
・Lida(G/Psycho le Cemu、Dacco)
・Sarino(Vo/ex TINC)
・Nono(G/ex νNEU-)
・Aki(Dr/ex plu'to)

リーダーの吉田メタルは、日本を代表する劇団である新感線の役者であるが、その名前が示す通り、大のロック好き。そんな彼が「戦隊ヒーローものが好き」という共通点で結ばれたメンバーと、新たに結成したのがニンジャマンジャパンである。

◆ニンジャマンジャパン、初ライヴで満員御礼の大盛況 ~写真編~

結成の経緯からも想像できる通り、彼らのステージは単なるロック・ライヴではない。芝居あり、笑いあり、アクションあり…と、実に盛りだくさん。しかも、プロの殺陣師や振付家、役者が指導・参加しているので、付け焼き刃的な中途半端さが感じられないところがすごい。吉田メタル以外のメンバーは、ビジュアル・ロック・シーンでしっかりとキャリアを積んでいるミュージシャンであるが、セリフ回しもアクションもとても素人とは思えない。今までも芝居やお笑いをライヴに取り入れたバンドはいくつもあったが、「ヒーローもの」というキーワードを前面に押し出している点、セリフや殺陣のクオリティの高さは、あきらかに他と一線を画する。新しい形のロックバンドに成長する可能性を、ヒシヒシと感じることができるニュー・カマーだ。

もちろん、バンドとしてのレベルも高い。作詞作曲は、Psycho le Cemuのメイン・コンポーザーであり、その才能を高く評価されているLidaが担当。「ヒーローもの」のテーマにぴったりなメロディアスで熱いロックを、何曲も書き下ろしている。Sarinoは甘いマスクに甘い声が特徴のヴォーカリストだが、一見ミスマッチなその個性が逆に画一的になりがちなヒーロー・ソングに、ニンジャマンジャパンならではのオリジナリティを加味している。ピンクの髪にピンクの衣裳のNonoは、中性的な魅力とハイテンションな動きでステージを盛り上げ、ドラムのAkiはクールにスティックで悪者をやっつける。メンバー5人のキャラクターがハッキリしているところも、楽しい。

8月7日は、初めてのお披露目ライヴであったにも関わらず、会場は満員御礼の大盛況。とくに、2部は会場のドアが閉まりきらないほどだった。なにしろ初ライヴだったので、観客はニンジャマンジャパンの楽曲をほとんど知らなかったのだが、最後列のお客さんまで振りや声援に参加し、メンバーのギャグに大爆笑し、熱い盛り上がりを見せていた。

メンバー全員が他の活動もしている5人だが、8月7日のライヴには大きな手ごたえを感じた様子。これからも積極的に活動していくそうなので、要注目である。

<V-ROCK FESTIVAL09>
2009年10月24日(土)
@幕張メッセ国際展示場9-11
◆ニンジャマンジャパン・オフィシャルサイト
◆ニンジャマンジャパン・マイスペース

写真●藤里一郎(Fujisato Ichiro)
文章●大島暁美

◆大島暁美オフィシャルサイト
◆Bijuオフィシャルサイト
◆Bijuオフィシャルブログ
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