フラワーカンパニーズ、結成20周年記念、1曲入魂カヴァー集 『深夜高速 -生きててよかったの集い-』リリース特集

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フラワーカンパニーズ 結成20周年記念 『深夜高速 -生きててよかったの集い-』リリース特集

フラカン渾身の名曲「深夜高速」を豪華13アーティストが1曲入魂カヴァー 全15バージョンの「深夜高速」が聴ける前代未聞のアルバムが登場

INTERVIEW

5年前、この曲を作った頃なんて、
今後どうなっていく曲なのかなんて想像してなかった。

今回は、実にユニークかつ感動的なアルバムを完成させましたね。

鈴木圭介(以下、鈴木):いろんなアーティストさんの協力のおかげで、いいアルバムが完成しましたね。

グレートマエカワ(以下、マエカワ):自分達のみで制作したアルバムで、いい作品と言うのは照れくさいんですけど。これはいろんなアーティストさんが参加しているし、一音楽ファンとしても最高のアルバムになっているなと感じました。

どういったきっかけで「深夜高速」だけを、いろんなアーティストにカヴァーしてもらおうというアイデアが、思い浮かんだのでしょう?

マエカワ:結成20周年ということで、何か面白いアルバムを作ろうという話になって。トリビュート・アルバムではありきたりでパンチに欠けるので、1曲だけにフォーカスをあてて、それをいろんなアーティストにカヴァーしてもらうのがいいのでは? とスタッフから提案を受けました。最初は、同じ曲ばかりを収録するのって聴き飽きないか不安に思いましたが、話していくうちにそれくらいこだわったほうが、面白いアルバムになると思い、承諾したんです。

カヴァーする楽曲を「深夜高速」に決めたのは?

鈴木:それもスタッフです(笑)。どの曲をカヴァーしてもらうかについては、あまり深くは考えていなかったですね。

そんなアルバムに参加しているアーティストは、泉谷しげる、金子マリといった大御所から、YO-KING、斉藤和義といったフラカンと同じ時代を生き続けているアーティスト、さらに中孝介、ミドリといった新鋭まで、幅広いラインナップですね。

鈴木:ボクらが中心になって声をかけてしまうと、友人ばかりになってしまって収集がつかなくなりそうなので、アーティストのセレクトもレーベルに任せました。なので、参加していただいたアーティストのなかには、面識のない方もいらっしゃるんですよ。

カヴァーしてもらうアーティストへは、みなさんから何かリクエストしたことはあったのですか?

マエカワ:完全にアーティストさん任せです。だから、どの曲も個性が出ていて、かつ感動的な仕上がりですよね。素晴らし過ぎます!

なかでも、一番印象強いカバーは何でしたか?

鈴木:いやぁ、どれも素晴らしいので甲乙つけられないです。ただ泉谷さんの楽曲に関しては、ボクらがバック・バンドを務めたので、とても印象に残っていますね。

マエカワ:泉谷さんのほうから、演奏してほしいとお願いされて、喜んで引き受けさせてもらいました。ほぼ初対面でのレコーディングだったんですよ。

初対面とは思えない息の合った音を響かせていますよ。また、泉谷さんがフラカンをけしかけている声が、曲にそのまま入っていて、スタジオの緊張感あふれる空気が伝わってきて、よかったです。

マエカワ:実際レコーディング中は、「暴れろよ!」とかけしかけてきて、かなりテンションの上がった制作でしたね。

また、サビの泉谷さんの<生きててよかった>の部分は、本当に胸に染み渡るものがありました。

鈴木:かなり力強いですよね。

また、胸に染みたと言えば、斉藤和義さんやYO-KINGさんといった、同じ時代を駆け抜けている“盟友”によるカバーも、同じです。

マエカワ:そうですよね。真剣にボクらの曲を歌ってくれている姿が伝わってきて、ちょっと泣けました。

また、本作には「深夜高速」のセルフカヴァーも収録されています。

鈴木:今回再レコーディングするからと言って、あえて原曲を聴いて、こういう違いをもたせようとか考えて作りたくはなかったんです。ライヴの延長のノリで、今の自分達の姿を自然に投影させようと思ってレコーディングしました。原曲は、ライヴをする前に制作したもので、ボクらはそれ以降200回以上はこの曲を演奏している。だから自然に変化していると思うし、またそれを自然なカタチで音に表現してみたかったんです。

本作にはオリジナル・バージョンも収録されていますが、2つを聴き比べると、新しいほうがよりメッセージがよりダイレクトに心に響く感じがしました。

鈴木:5年前にこれを作った頃なんて、4畳半くらいの狭いスタジオで、今後どうなっていく曲なのかなんて想像せずに完成させたもの。でもその後、いろんな人から反響をいただいて、だんだんとボクらにとって大切な楽曲になっていった。だから今回は、より丁寧に演奏し、歌ったような気がしますね。

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