オルケスタ・デ・ラ・ルス、25周年

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オルケスタ・デ・ラ・ルスの10枚目となるニューアルバム『RON VIEJO(ロン ビエホ)』が9月30日発売となった。コラボレーションアルバム『サルサ食堂』に続く2009年2枚目の当作は、日本ラテン化計画を掲げこれぞサルサ決定盤とでも言うべき、今のデラルスがぎっしりと詰まった決定盤だ。

25周年を祝って書き下ろした「25ANOS」、もはや知らない人はいないであろう「SUPER MARIO BROTHERS」、哀愁漂うラテン・サルサの日本語歌詞によるバラード「涙するなら」など、“RON VIEJO=古いラム酒”と名付けられたそのもののように、時が経つほど熟成されて美味しく、まろやかに、そして完成されたものへと誘われていく、25年もののデラルスが存分に堪能できるものとなった。

そんなデラルスが、最新アルバムを引っさげて、<オルケスタ・デ・ラ・ルス日本ラテン化計画!ツアー2009>を行なう。2夜連続の東京、10月1日(木)代官山UNITのライヴでは、歴代のデラルスメンバーが集結し、25年を振り返るライヴとなる模様。この夜のためだけの特別選曲も期待できそうだ。もちろん、歴代メンバーを迎えてのセッション自体、かなり貴重なものとなる。

一方、10月2日(金)SHIBUYA-AXのライヴは、2009年発売した2枚のアルバム(8月5日発売のコラボレーションアルバム『サルサ食堂』、9月30日発売『RON VIEJO』)の楽曲を中心に、豪華ゲストを迎えての25周年スペシャルライヴ。ゲストには、大黒摩季、PUFFY、キマグレン、ユースケ・サンタマリア…他、とどんな化学反応が起こるのか想像すらできないバリエーションの触れ幅が最大級のラインナップだ。


オルケスタ・デ・ラ・ルス日本ラテン化計画!ツアー2009
■2009年10月1日(木)
@代官山UNIT
~DESCARGA DE LA LUZ~(歴代のデラルスメンバーが大集合)
カルロス菅野、大儀見元、伊達弦、沢田浩史、扇谷研人、and more!!
OPEN 18:00 START 19:00 \5,000(税込)
[問]HOT SUFF PROMOTION 03-5720-9999

■2009年10月2日(金)
@SHIBUYA-AX
~SALSA COMEDOR y RON VIEJO LIVE!~(25周年スペシャルライブ)
[ゲスト]大黒摩季、PUFFY、キマグレン、ユースケ・サンタマリア、and more!?
OPEN 18:00 START 19:00 1F \6,000(税込)/2F \7,000(税込)
[問]HOT SUFF PROMOTION 03-5720-9999

■2009年10月15日(木)
@名古屋CLUB QUATTRO
OPEN 18:30 START 19:00 \5,000(税込)
info. ジェイルハウス 052-936-6041
■2009年10月16日(金)
@大阪BIG CAT
OPEN 18:30 START 19:00 \5,000(税込)
[問]サウンドクリエーター 06-6357-4400
■2009年10月26日(月)
@福岡イムズホール
OPEN 18:30 START 19:00 \5,000(税込)
[問]キョードー西日本 092-714-0159
■2009年10月28日(水)
@広島CLUB QUATTRO
OPEN 18:30 START 19:00 \5,000(税込)
[問]ユニオン音楽事務所 082-247-6111

   ◆   ◆   ◆

25周年にあたって

皆様、デラルス25周年記念ライブにお越しいただき有り難うございます。そして、長い間の熱い応援に心から感謝申し上げます。

改めて過去を振り返ると、成功と挫折、笑いあり涙ありの長いようでアっという間の25年間でした。

海外ツアーでは辛い体験もしましたが、長くラテン音楽に関わる間に、それもすべて明るく前向きに考えられるようになりました。

デラルスを辞めずに続けているオリジナルメンバーは私だけになってしまいましたが、「光の楽団」というデラルスの名前にあるように、明るく楽しく音が光になって皆様に届いていくようなデラルスのサウンドの神髄は今も変わっていないと感じています。

簡単ですが、今年から始まった「日本ラテン化計画!」を思い立ったきっかけを以下に綴ってみましたのでお読みいただければ幸いです。

今夜はデラルスの25年を振り返りながら、今のデラルスを思いっきり楽しんでくださいね! 
!Vamos a bailar y gozar!

1980年、もともと東京のライブハウスでR&Bを中心に歌っていた私は、ある日、デラルスの初代リーダー大儀見元からサルサを半ば強引に勧められました。初めてのサルサはティンバレスの王様、TITO PUENTE。そのリズムにすぐに虜になりました。私の人生を変えた音でした。

それから間もなく行ったNYで、生のサルサライブを体験。これが本当の音楽だ!と心が震え、お客さんのダンスがあまりにも粋で格好良くてノックアウトされました。

帰国後、サルサを演りたい!と真剣に思い、1984年バンド仲間を集いデラルスを結成。スペイン語のスの字も知らなかったのですが、他に歌える人も周りにいなかったので自分でボーカルをやってみることに。手元にあるのは数十枚のサルサアルバムと数本のサルサライブのビデオのみ。ほとんど手探り状態でのスタート。聴いた音をカタカナにして歌詞を書き、メンバーでリハーサルをやっても最後まで1曲通して演奏出来なかったのでした。

初めてのライブはお客さんがメンバー(当時13人)の約半分、6人のみ。それでもサルサをやっているとなぜか楽しかったのです。

毎月、原宿のクロコダイルでライブができるようになり、お客さんも少しずつ増え、デモテープも作ってみたし、ライブは盛り上がるし、多くの人にこの楽しさを伝えたかったのですが、このまま同じ活動を続けていても日本でデビューできるとは思えませんでした。

そうだ!サルサの本場NYでライブができれば何か道が開けるかもしれない!と直感した私は、1987年単身デラルスのデモテープを片手に中南米とNYの旅に出ます。そこで出会った人にテープを聴かせると、まずは驚き、そして感激してくれるのです。現地のラジオやテレビに急遽出演することになったり、日本とあまりに違う現地の人の反応に調子づいた私は、最後に行ったNYでラテンの雑誌を片手にエージェントに電話をかけまくり、何人かに拒否されながらも、ついに運命の人と出会います。ブッキングエージェントのRICHIE BONILLAです。彼はデモテープを聴き、最初は日本人がサルサを演奏できることを信じられなくて半信半疑でしたが、彼の目の前でサルサを歌い踊る私を見て感激し、NYでのライブを約束してくれたのです。それはデラルスの夢でした。

それから、メンバーはNYに行く資金を貯め始め、2年近くかかってやっとNYに行けることになりました。1989年8月、デラルスはRICHIEだけを頼りにNYへ。

NYに着いた瞬間から、とんでもないくらいの珍道中が始まりました。
迎えのバスが来ない、3時間も待たされる、約束を忘れられている、ライブ会場に行っても機材が全く用意されていない、楽器が壊れていて音が出ない、約束のギャラの額が払われない、宿泊予定のホテルに予約が入っていない、車が小さすぎてメンバー全員が乗れない・・・

そんな日本とはまるで逆のような最悪の状況の中でしたが、なんとかライブができ、現地のラティーノは「日本からのサルサ」に相当なカルチャーショックを受け、盛大な拍手でデラルスを受け入れてくれました。そうしてデラルスはデビューのチャンスを掴みます。

1990年デビューアルバム「SALSA CALIENTE DEL JAPON」がビルボードチャートで1位になったと聴かされて、私はとても信じられませんでした。NYやプエルトリコでプロモーションしていると、ラジオで毎日何十回もこのタイトル曲がオンエアーされていたのです。このアルバムプロデューサーのSERGIO GEORGEに、こんなオリジナル曲は売れるわけないと言われた曲だったからです。

ベネズエラでは熱狂的な歓迎を受けました。国中の人たちがこの曲を口ずさんでいて、街へ出かけるとすぐに取り囲まれ身動きできないほど。他の国でも空港に着いた瞬間から大歓迎を受けるようになり、熱狂的なファンによる発砲事件、流血事件など数々のエピソードが生まれましたが、帰国すると成田にはデラルスを待っている人は誰もいない。メンバーはなんだか寂しく感じたのでした。

日本人にデラルスのことを知ってもらいたい!という思いが、その時ハッキリ芽生えたのです。

マジソン・スクエア・ガーデンに出演し、国連平和賞などを受賞し、日本のテレビ局などがやっと番組で取り上げてくれるようになって、日本にもサルサが知られるようになり、ちょっとしたサルサブームが起こりましたが、デラルスは海外で先に売れてしまったがために、日本人に対する音楽性を深く考えずに活動してしまい、サルサという音楽をちゃんと日本に根付かせることができなかったのです。

そう、25周年を迎えた今、デラルスにはやるべきことがまだまだあったのです!

日本ラテン化計画!!!

伝えたい、より多くの人に!この音楽の楽しさを。愛を。日本を明るくしたい!

そうして、これから次の50周年に向けて日本から新たに世界に旅立とう!

今までのメンバーとすべてのスタッフ、そして応援してくださるファンの皆様に深く感謝を捧げながら。

2009年9月吉日

ORQUESTA DE LA LUZ

NORA

   ◆   ◆   ◆

『RON VIEJO』
2009年9月30日(水)
UPCH-20171 \3,000
1. 25 AÑOS
2. SUPER MARIO BROTHERS
3. UN PUESTO VACANTE
4. UPSIDE DOWN
5. EL VUELO 83
6. 涙するなら
7. EL RON VIEJO
8. CONTIGO EN LA DISTANCIA
9. 駅
10. CEREZO ROSA
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