▲完成したばかりの新作の試聴盤を手にする丹下眞也(OUTRAGE)。ちなみにこの日はBLACKFOOTのTシャツを着用。シブい!
2日間にわたる<LOUD PARK 09>が幕を閉じても、その余韻は翌日も、終演後の耳鳴りのように続いた。10月19日(月)の起床時、僕は軽めの二日酔い状態。そして午後には家を出て、まずOUTRAGEの取材へ。17日のステージに出演した彼らは、18日には某所でPV撮影を行ない、この日は単身で東京に居残っていた丹下眞也(Dr)が取材に応じてくれた。インタビューの主題は当然ながら11月25日にリリースを控えているニュー・アルバム『OUTRAGE』。橋本直樹(Vo)にとっては12年ぶりのカムバック作ということになるこの強力作品については、丹下自身の言葉も交えながら近日中に改めてお届けしたい。

◆増田勇一のライヴ日記『LOUD PARK 09編』(4) ~写真編~

その直後、ちょっとした移動時間を挟んで、今度はANVILのインタビューへ。前日のライヴやサイン会に全力で挑んできたうえに取材攻勢にも応えている彼らは、時差ボケの影響などもあって、かなり疲れ気味(特にリップス。良くも悪くも手加減というものを知らない人なのだ!)だったが、取材にはとても協力的だったし、僕が1984年の<SUPER ROCK 84>のみならず、その前年に行なわれていた単独公演も観ていることを告げると、目を丸くして身を乗り出してきた。

▲映画のポスターを背にするANVILのお2人。モノクロで撮ると、なんだか映画のスチール写真みたいね。
ちなみにその単独公演の際に、オープニング・アクトを務めていたのがEARTHSHAKER。彼らが現在も当時と同じ顔ぶれで活動していることを告げると、リップス(Vo、G)とロブ・ライナー(Dr)は、「あいつらはクールだった」「よろしく伝えておいてくれ」とのこと。余談ながら、EARTHSHAKERも11月11日、『The Course Of Life』と題されたニュー・アルバムを発売予定。このアルバムに関する詳報と、ANVILのインタビューについても近いうちに。映画『アンヴィル!~夢を諦めきれない男たち~』の生みの親でもあるサーシャ・ガバシ監督のインタビューも同時に行なったので、こちらも併せてお届けする予定だ。

▲今日も来ましたSTUDIO COAST。2009年に入ってから何回くらい来てるんだろう?年末にでも、改めて数えてみようかな。
上記の取材をクリアした僕は、そのまま新木場・STUDIO COASTへ。言うまでもなくSLAYERの単独公演を観るためだ。新木場の駅前に着いた途端、すでに興奮状態にある外国人ファンが、SLAYERのTシャツを着たファンを目にするたびに「SLAYER!!」と叫びまくっており、僕もその標的にされた。そういえばかつて、僕が勝手に“SLAYER男”と呼んでいた人物がいた。彼は日本人なのだが、さまざまなヘヴィ・メタル系のライヴに出没し、いつでもどこでも「SLAYER!!」と怒鳴っていた。東京ドームでの某イベントの際、トイレに向かう通路でそいつに見つかり「増田さん、SLAYER!!」とシャウトされて、ものすごく恥ずかしかった記憶がある。あの彼は今も元気に“SLAYER男”のままであり続けているのだろうか?

そんなことはともかく、この夜もSLAYERは素晴らしかった。バンドがとてつもなく充実した状態にあることを痛感させられた。日本に来る前に立ち寄ったオーストラリアで喉の故障に見舞われていたトム・アラヤ(b,vo)も、まったくそうした不安要素を感じさせなかったし、とにかくこのバンドの機能性の高さというか、「物凄いバンドが、余計なことをしないこと」の美学とでもいうべきものに圧倒された。看板曲の数々のみならず、最新作『血塗ラレタ世界』からの楽曲も熱狂を巻き起こしていたことを付け加えておきたい。

不思議なことに、僕は彼らの轟音のなかにいると、暴れたい衝動に駆られる以前に、うっとりと酔ってしまう。もちろん知らず知らずのうちに足はビートを刻み、頭は小刻みに振られ、終演後には喉を含む全身のあちこちが痛かったりもするのだが、<LOUD PARK 09>での2日間で充分すぎるほど疲労が蓄積されていたのが逆に幸いしたようで、この夜あたりには身体がそれに慣れつつあったという感じ。

とはいえ、終演後に帰宅してからは、ひたすら眠り続けることになった。翌朝目覚めたときには、もちろん二日酔い状態ではなかったが、なんとなく耳の奥に残響を感じた。こうして僕の、<LOUD PARK 09>に伴う日々は終わった。ちなみに2日間トータルでの動員は、のべ約3万人に至ったとのこと。さて2010年は、どんなバンドがやって来るのだろう? そしてこの週末、10月24日と25日にはまたもや幕張に向かい、今度は<V-ROCK FESTIVAL 09>を観る予定だ。では皆さん、ふたたび幕張でお会いしましょう。

増田勇一