SUGIZO、ロサンゼルスの地で作品構築

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▲VENICEでのオフショット
▲VENICE メインゲート
▲VENICEビーチの広場
▲マクロバイオティックレストラン「SEED」
▲VENICE ビーチの夕暮れ
2009年末、台北ライヴ・ツアーでアジアを熱狂の渦に巻き込んだSUGIZOが、ロサンゼルスに現れた。すでに報道されている通り、X JAPANのSUGIZOとしての撮影である。総額5億円、総スタッフ数800名、ヘリコプター2機、20mクレーン3台、総カメラ台数20台、メインストリートの交通規制という規格外の枠組みで4曲のPVをハリウッドで撮影を敢行したのは、先にお伝えしたとおりだ。

年明け早々の1月3日からLA入りしたX JAPANメンバーは、撮影終了翌日の10日(現地タイム)には日本へ帰国しているが、SUGIZOはメンバーと別れLAに残っていた。

◆SUGIZO in Los Angels 2010画像

SUGIZOがLAでもっとも好んでいるエリアは、スケート文化が世界に羽ばたいた基地でもあり、アート&カルチャー・エリアとして全米のアーティストに好まれているVENICEエリアだ。同時にVENICEは、オーガニックと健康志向が推進されているアメリカにおいて、日本でも近年浸透しつつある「マクロバイオティック」の発祥の地でもある。マドンナのツアー栄養士兼シェフや、スパイダーマンのトビー・マグアイワの専属シェフを歴任したエリック氏が運営する「SEED」のオーガニック&マクロバイオティックのパニーニとスープの朝食でLAの朝はスタートした。エンタメニュースに敏感な客や店主から、今回の撮影の感想を聞かれることも多々あったようだ。

LA滞在中、SUGIZOはプリプロ・ルームで制作作業を行なっている。

ゴシック調でデコレートされている広々としたリビングルームに置かれている鍵盤類と向き合い、SUGIZOは現在連続配信中の楽曲制作を行なっていた。12月に発売された「MESSIAH」「TELL ME WHY YOU HIDE THE TRUTH?」は、SUGIZOが世の中からもたれているイメージを払拭するかのごとく、iTunesのエレクトロニックスチャートで見事1位、2位を獲得したが、その続編となる新曲「FATIMA」がLAより届き、1月13日よりクールサウンド(モバイル)で先行配信された。

「FATIMA」は、ビート狂ともいえる「MESSIAH」と比べ、静寂感の中で生まれる恍惚的ダンストラックに仕上がっている。アンビエントかつトランシーで、ミニマルな冒頭の展開から徐々にトライバル・ビートが打ち乱れサイケデリックへと曲は展開されていく。スピリチュアルで女性的とも言えるこの楽曲で会場が踊り狂う日が来ることを願っているとSUGIZOはコメントした。なお、ファンク・ロックとトランスをジャジーにクラッシュさせたカップリング曲「DO-FUNK DANCE」は、1月27日にPC、モバイル共に全国同時配信が予定されている。

3ヶ月連続新曲の発表のために、SUGIZOは未だLAに身をおき次作の制作に身を投じている。

VENICEの海とカルチャーシーンや、ハッピーなだけでないLA全体が時に醸しだす殺伐とした空気感が次回作にどのような影響を与えるのか、実に楽しみだ。「調和と破壊」「虚無と快楽」「絶望と希望」の全てを飲み込み租借し再構築した、SUGIZOの提示する新世界…、まだ見ぬ斬新な音世界で、我々に驚きと感動を大いに与えてくれるはずだ。

(C)PHOTOGRAPH BY KEIKO TANABE
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