2010年1月からジミヘンがソニー・ミュージックに移籍となった。3月10日には2010ジミ・ヘンドリックス・カタログ・プロジェクトが始動するが、注目は、完全な形のスタジオ録音12曲からなる新作『ヴァレーズ・オブ・ネプチューン』のリリースだ。

60分を越える『ヴァレーズ・オブ・ネプチューン』の収録曲は、いずれもジミ・ヘンドリックスの正規アルバムに未収録のもので構成されており、貴重な完全音源が結集した真のコレクターズ・アイテムである。

アルバムの中心は、1969年にヘンドリックスが怒濤の勢いで創作に打ち込んだ4ヵ月間に録音したトラックの数々だ。オリジナル・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスによる最後のスタジオ録音がついにベールを脱ぐことになる。彼らが『エレクトリック・レディランド』に続くアルバムの礎を築く様子に加え、陸軍時代の盟友ベーシストのビリー・コックスを加えた新ラインナップでの最初期セッションも収録。ジミ・ヘンドリックスが何を考え、どこに向かおうとしていたのか。これまであまり知られていなかった時期の情熱を、本作『ヴァレーズ・オブ・ネプチューン』は克明に伝えているという。

ジミ・ヘンドリックスが残した音源において、「ヴァレーズ・オブ・ネプチューン」を求める声は高いが、注目曲はまだまだある。エルモア・ジェイムズの「ブリーディング・ハート」とクリームの「サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ」の強力カバー、自作曲「シップス・パッシング・スルー・ザ・ナイト」「ララバイ・フォー・ザ・サマー」の最初のヴァージョン。そしてエクスペリエンスによる「ヒア・マイ・トレイン・ア・カミン」のオリジナル・レコーディング、さらに1967年の『アクシス:ボールド・アズ・ラヴ』セッションで録音されたチャス・チャンドラーのプロデュースによる「ミスター・バッド・ラック」…、レア音源の宝庫だ。

現在ジミ・ヘンドリックス作品の一切は、遺産の管理・保護を担うヘンドリックス家が営むエクスペリエンス・ヘンドリックス社が取り扱っているが、CEOジャニー・ヘンドリックスは「兄ジミにとってスタジオは家と同じでした。『ヴァレーズ・オブ・ネプチューン』にはレコーディングにおける兄の卓越ぶりがよく表われています。このアルバムは兄がギターだけでなく、レコーディングにも革命を起こしたことを示す証です。貴重なトラックのひとつひとつに類い希な才能の輝きが満ちています」と、そのアルバムの愛を語っている。

今回、オリジナル音源の収録にあたりミックスを担ったのは、1967年『アー・ユー・エクスペリエンスト?』以来ヘンドリックスのエンジニアを務めたエディ・クレイマーその人。プロデュースはジャニー・ヘンドリックス、ジョン・マクダーモット、エディ・クレイマーの3人が共同で行なっており、鉄壁の布陣で世に登場する世紀のオフィシャル作品ということになる。

なお同発として『アー・ユー・エクスペリエンスト?』『アクシス:ボールド・アズ・ラヴ』『エレクトリック・レディランド』『ファースト・レイズ・オブ・ザ・ニュー・ライジング・サン』のDVD付デラックス・エディションに加え、『バンド・オブ・ジプシーズ』『スマッシュ・ヒッツ』『エクスペリエンス・ヘンドリックス~ベスト』といった作品も再発売となる。

『ヴァレーズ・オブ・ネプチューン』
2010年3月10日予定
2,520円(税込)   SICP2662
1.ストーン・フリー
2.ヴァレーズ・オブ・ネプチューン
3.ブリーディング・ハート
4.ヒア・マイ・トレイン・ア・カミン
5.ミスター・バッド・ラック
6.サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ
7.ラヴァー・マン
8.シップス・パッシング・スルー・ザ・ナイト
9.ファイア
10.レッド・ハウス
11.ララバイ・フォー・ザ・サマー
12.クライング・ブルー・レイン