ファッショニスタ注目のエレクトロ・アクト、LIL

ツイート
そのド派手なエレクトロ・サウンドと、メロディアスなヴォーカル・ラインでクラブ・シーンを中心に加速度的な勢いで支持を伸ばしているユニット、LIL(リル)が、ファースト・アルバム『LIPS IN LUSH』でメジャー・デビューを果たすこととなった。

◆LIL画像

LILはヴォーカルのucio(ユシオ)、トラックメーカーのTSUGE(ツゲ)によって2005年に結成されたユニットで、元々はアシッドジャズ系のサウンドを展開し、美メロ・ハウスの筆頭株であるカスケードやラスマス・フェイバーがリミックスを手掛けるなど、海外のハウス・シーンでも注目を集めていた存在。

マンハッタン・レコードのハウス・チャートの1位を記録するなど国内でも徐々に存在感を増していた2人だったが、当時クラブ・シーンで火が付きはじめていたエレクトロ・サウンドに傾倒し、2009年4月リリースの「me, too」と7月リリースの「LESSON ONE」は、iTunesのエレクトロニック・チャートで連続1位を記録。アートスクール出身ならではの高いセンスに裏打ちされたビジュアル/アートワークも注目を集め、LILの存在は若いリスナーたちを中心に一気に広がりを見せた。

一連のエレクトロ・アクト勢の中でLILが人気を博しているのは、TSUGEによるド派手な「ノイズ」と4オクターブを自在に操るucioの美しい「ヴォイス」が衝突するダイナミックで型破りなフォルムとともに、ビロードのようなその本質的な上質さにある。その秘密はどうやらTSUGEのユニークな音楽遍歴にあるようだ。


「僕は元々バリバリのメタルキッズだったんですよね。そんな自分にとっては、メタルとアシッドジャズってテクニックを学んでいく上で繋がっているんですよ。メタリカ好きはインコグニートだって好きになると思いますよ!考えてみて下さい。ジャコ・パストリアスだってジャズというかプログレ的評価の高い人だし、ジミヘンの中にだってジャズは生きている。だから僕の中で端正なハウスやジャズにメタルを掛け合わせるのも、別に正反対とか型破りって意識はなくて、実はちゃんとひとつの線で繋がっているんですよね」

やや暴走気味に持論を展開するTSUGEに苦笑気味のucioだが、そんな彼の感性は、アルバム中盤の「"MOSHI MOSHI"RADIO」や「SUPERSONIC」以降、ますますメロディアスにエレガントなセクシャリティを放ちながら、ucioのヴォーカルの魅力を引き出していく。またよりポップな領域へと踏込んだドラマチックな「フラッシュバック・ラブ」など、今後のクラブにとどまらない展開を予期させる曲も収録されている。バンドの才能が華開いていく幸福な瞬間に立ち会える楽しい1枚。それが3月3日リリースの『LIPS IN LUSH』なのだ。

『LIPS IN LUSH』
3月3日発売
TOCT-26938 2,000円[税込]
1.LIPS IN LUSH
2.me, too
3.LESSON ONE
4.DANCE on The FLOOR
5."MOSHI MOSHI"RADIO
6.SUPERSONIC
7.BLOCK OUT
8.フラッシュバック・ラブ
9."MOSHI MOSHI" RADIO (TeddyLoid Remix)

<LIL LIVE>
・3月13日(土)Soul Meeting @青山fai
・3月21日(日)STAND UP @渋谷ROCKWEST
・3月27日(土)melt @中目黒solfa
・4月22日(木)E-TRiPPER5 @渋谷duo MUSIC EXCHANGE
◆LILオフィシャルサイト
この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス