ボブ・ディラン、ちょっとお辞儀、しかも2回

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脅威のレパートリーを予測不可能なメニューで敢行しているボブ・ディランの日本ライブハウスツアー<ボブ・ディラン2010 JAPAN TOUR>、東京4日目通算11回目となる3月25日は、『モダン・タイムズ』収録「ホエン・ザ・ディール・ゴーズ・ダウン」が初登場となった。

これで、日本公演トータルで57曲の異なる曲を演奏中、その底力たるや、俗人の予想をはるかに飛び越えるものであることを、ボブ・ディランはまざまざと見せ付けている。

この日も前日のセットリストと比べると、毎日演奏する6曲(「Highway 61 Revisited」「Thunder On The Mountain」「Ballad Of A Thin Man」「Like A Rolling Stone」「Jolene」「All Along The Watchtower」)を除いた、11曲全てががらりと変わってしまっていた。東京のみで考えると4日間で41曲の異なった曲を演奏していることになる。

25日もたまたま天気が雨だから?…というわけではないだろうが、「はげしい雨が降る」をパフォーマンス、「女の如く」では大歓声があがった。また、ディランはオスカー像を必ずステージに飾ることも有名な話であるが、今回もキーボードの後ろ、ステージ右端に鎮座していた。そのオスカーを獲得したアカデミー歌曲賞受賞曲「Things Have Changed」も演奏。

そして何より、この日は遂にディランが最後にお辞儀を。名古屋ではアンコール前にちょっとお辞儀をしたと聞いているが、東京ではこれがお初のこと。最終曲「All Along The Watchtower」のあと一瞬暗転し、その後パッと明かりがつくとステージ中央にディラン&バンドが一同に整列しており、いつもであればずっと会場見つめ続け、それでサッと帰ってしまうところを、今回はちょっとお辞儀。しかも2回も。こ、これはなんだ?オーディエンスの歓声も多くそれが嬉しかったのか?それとも意味はまったくないのか? お辞儀ではなく、うつむいただけなのか??

迎合せず、媚びず、ぶれず、挑戦、変化し続け、我が道を行くボブ・ディラン。残すところあと3回となった。毎日が奇跡と新たな感動の日々、これが伝説たるゆえんなのだろう。

スペシャルサンクス:ソニー・ミュージック ジャパン インターナショナル
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