小林愛実、「すごく気持ちよく演奏することができました」

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小林愛実が、CDデビュー後初のリサイタルを東京浜離宮朝日ホールで行なった。CDデビュー記念リサイタルにもかかわらず、チケットはCDリリース前に売り切れ。満場となった550人の観客で会場は埋め尽くされた。

◆小林愛実画像

演奏はモーツァルトのピアノ・ソナタでスタート。小林愛実はステージに現れ、ピアノの椅子に座り、演奏前に音楽に集中する。その緊張感だけで、既に会場は小林愛実の世界に惹きこまれていく。モーツァルトの1音目から美しい音がホール中に響き渡った。2曲目はベートーヴェンの有名なピアノ・ソナタ「悲愴」。ベートーヴェンは、小林愛実が現在好きな作曲家のうちのひとりだが、それが伝わってくる温かく、優しく、かつ情熱的な演奏を繰り広げた。

休憩を挟んで、後半は今小林愛実が最も演奏するのが好きだと語るショパンを演奏。スケルツォ、エチュード、ワルツ、マズルカ、バラードと、それぞれの楽曲のリズムや音楽の特徴を見事に捉え、小林愛実の歌心溢れるショパンで観客を魅了した。アンコールにはリストのパガニーニによる練習曲、シューマンの歌曲をリストが編曲した「献呈」と、映画「戦場のピアニスト」で一躍有名になり、小林愛実の十八番とも言えるショパンの「ノクターン第20番」を演奏した。演奏会後のサイン会には、約200人が行列を作った。ファンから200本のバラがプレゼントされ、それをサイン会に並んだファンにプレゼントするというサプライズもあった。

「とても緊張したけれど、すごく気持ちよく演奏することができました」と、本人にとってもとても満足のいくコンサートだったようだ。5月15日には、世界の名門ホール:サントリーホールでの、女性ピアニスト最年少記録となる公演が行なわれる。ここでは、小林愛実はショパンの人気曲「ピアノ協奏曲第1番」を初披露する予定という。このためだけに、ショパンの故郷ポーランドから、注目の若手指揮者ミハウ・ドヴォジンスキが来日することも決定しており、オーディエンスの満足度は限りない高みまで昇ることだろう。

の、4月6日(火)NHK総合テレビ「お元気ですか 日本列島」(午後2時05分~2時54分)にて小林愛実が紹介される予定。こちらもお見逃しなく。

<14歳のショパン・リサイタル~ショパン生誕200年記念、一夜で聴くソロとコンチェルト~>
2010年5月15日(土)
@東京・サントリーホール大ホール
19時開演
演目
【第1部 ソロ】スケルツォ 第1番 ロ短調 Op.20、バラード 第1番 ト短調 Op.23 他
【第2部 コンチェルト】ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 Op.11
指揮:ミハウ・ドヴォジンスキ
ピアノ:小林愛実
管弦楽:ショパン祝祭オーケストラ in Tokyo
[問]東音企画:03-3944-1581 www.to-on.com

◆小林愛実オフィシャルサイト
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