D'espairsRay、怒とうの活動を予感させる攻めのライヴ

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4月23日(金)~24日(土)の2日間にわたって、D'espairsRayが渋谷O-Eastで<LIVE SHOW CASE“LOVE IS DEAD”>を行なった。これは2010年第一弾シングル「LOVE IS DEAD」のリリースを記念したライヴだ。

◆D'espairsRayライブ画像

23日は小雨も降る肌寒い天候だったが、D'espairsRayの熱狂的なファン=通称マニアが会場を埋め尽くした。そんな中、ライヴは、シングルの表題曲でもある「LOVE IS DEAD」からスタート。ヴォーカリストのHIZUMIは、ケモノの骸骨マスクを被って不気味なオーラを漂わせながら歌い狂う。

またこの曲は、シングルではユーロビートを強く意識したダンサブルな仕上がりを見せていたが、ライヴではKaryu(G)のヘヴィネスなリフやZERO(B)とTSUKASA(Dr)による鋭角的なリズムが強調されることで、えらくアグレッシヴ。マニア達もバンドの放つサウンドに同化し、オープニングから凄まじい一体感が生まれた。

ここからは馴染み深いナンバーを連発するが、いつもにも増して攻めの姿勢。時に冷酷とも言えるマシーナリーなサウンド、刺々しさと重厚さを融合したアレンジなど、ねじ伏せてしまうようなパワーがある。ここ数年、海外のメタル・ファンからの支持が高まっているのは、そんな理由からだ。また何度もの海外ライヴやフェス出演を経て、ヴォーカリストのHIZUMIも完全に殻を破った印象がある。世界観作りに埋没するヴィジュアル系にありがちなスタイルではなく、エモーショナルな歌いっぷりはこちらの衝動に直接働きかけ、フックをちりばめた歌メロはこちらを中毒にさせていく。

このライヴではタイトルも決まっていない新曲が披露されたが、まさに今のD'espairsRayらしさが凝縮されたもの。最新シングルのショーケースではあったものの、今後への期待も高めるライヴとなった。

ライヴ中にはこれからの活動についても発表された。すでにニュー・アルバムのレコーディングも始めていて、このライヴ終了後から制作作業に本格的に突入するという。アルバム・タイトルは未定ながら7月下旬のリリースを予定している。8月に入ってからアメリカン・ツアーをスタート。帰国後の9月9日(木)にSHIBUYA-AXで結成11周年記念ライヴを行なう。それが終わると同時に、今度はロシアを皮切りにヨーロッパ・ツアーを開始。さらに10月からは日本ツアーを行なう。2010年後半から国内外でさらにマニアを増殖させる勢いのD'espairsRayである。

<LIVE SHOW CASE“LOVE IS DEAD”>
2010年4月23日
@渋谷O-East
1.LOVE IS DEAD
2.Grudge
3.REDEEMER
4.Infection
5.DAMNED
6.Lizard
7.Hollow
8.GOING ON!
9.Ark in the storm
10.新曲
11.in vain
12.WEDICINE
13.Squall
14.SCREEN
15.HORIZON
16.Bullet
17.MIRROR
18.Garnet
ENCORE
1.CROSSED ARROWS
2.BORN
3.浮遊した理想
4.Cocoon

写真・文:長谷川幸信
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