UA、ピンク・レディーからレディオヘッドまで15曲鮮烈カバー

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UAが、デビュー15周年を記念し、カバーアルバムをリリースすることが発表された。発売は6月23日、タイトルは『KABA(カバ)』だ。カバー作品だからカバということか…。UAならではの言葉遊びから生まれたタイトルだという。

しかしながら、すごいのはタイトルではなく、その中身だ。もちろんUA本人による選曲でカバーされているわけだが、UAが学生時代から歌ってきた曲が中心にセレクトされている。ピンク・レディー「モンスター」、薬師丸ひろ子「セーラー服と機関銃」、荒井由実「きっと言える」HIS(ヒズ)「夜空の誓い」…そして、笠置シヅ子「買い物ブギ」、中山千夏「妖怪にご用心」からレッド・ホット・チリ・ペッパーズ「Under the Bridge」、レディオヘッド「No Surprises」まで、その守備範囲の領域は時代も地域もぐるりと360度カバーして、簡単にはほどけない空間のねじれが発生しそうだ。にわかには消化しきれない、強烈な極彩色の作品が出来上がったと思われる。

「「モンスター」は小さい頃とにかく大きな声で歌いたかったのに、家や学校ではそれが出来ず、公園で友達と2人でブランコに乗りながら大きな声で歌っていた。「セーラー服と機関銃」は小学生の時にエレクトーンで弾いたりしていた。髪型もまねしたくなったりした。ユーミンもこの曲をやりたいと思ったし、HISに関してはアルバム「日本の人」が以前から好きで「夜空の誓い」を歌いたいと思った」──UA

コメントだけを見ると、音楽好きな普通の夢見る少女だが、そこに新旧洋邦の音楽が彼女の身体に流れ込んでいったのだろう、15周年を祝うと、このような選曲となったようだ。まったく仕上がりが予想できない作品もあれば、これは凄そうだと胸がときめくものもある。いずれにしろ、UAが自分を見つめてのカバー作、日本の音楽シーンにおけるエポックな作品になることは間違いないだろう。

それにしても、このラインナップはUAの異常なまでのアンテナ感度の高さをまざまざと見せ付ける。アレサ・フランクリンやフィオナ・アップルなどは想像内に収まりそうだが、七尾旅人の作品を起用するあたり、エッジは最高に切り立っているようだ。なお、HISとは1990年にイベントで共演した故・忌野清志郎と坂本冬美が、細野晴臣をプロデューサー兼メンバーとして迎えて誕生した伝説の音楽ユニット。アルバム『日本の人』(1991年)に収録された「夜空の誓い」をピックアップしているが、今回ベースにオリジナルメンバーの細野晴臣が参加、甲本ヒロトがボーカル参加し、UAとのデュエットを奏でている。

そして、15周年記念ワンマンライブとして東京公演チケットが5月8日(土)から、6月には大阪公演のチケット一般発売がスタートする。このカバー群から、どのようなパフォーマンスが期待できるだろうか。ライブの楽しみも一段と高まることになるだろう。

『KABA』
2010年6月23日発売
VICL-63627 / \3,150(税込)
1.モンスター/ピンク・レディー
2.夜空の誓い feat. 甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ)/HIS
3.きっと言える/荒井由実
4.買い物ブギ/笠置シヅ子
5.セーラー服と機関銃/薬師丸ひろ子
6.Day Dreaming/Aretha Franklin
7.Under the Bridge/Red Hot Chili Peppers
8.Paper Bag/Fiona Apple
9.わたしの赤ちゃん/七尾旅人
10.Hyperballad/Bjork
11.Love Theme From ‘Spartacus’/映画「スパルタカス」より
12.蘇州夜曲/渡辺はま子、霧島昇
13.No Surprises/Radiohead
14.妖怪にご用心/中山千夏
15.tiru-ru-shi/こやまよしこ

<UA 15th Anniversary Live>
2010年6月26日(土)
@日比谷野外大音楽堂
Open 17:15 / Start 18:00
[問]SOGO東京 03-3405-9999
5月8日(土)AM10:00チケット一般発売

2010年8月21日(土)
@大阪城音楽堂
Open 17:00 / Start 17:45
[問]清水音泉 06-6357-3666
6月19日(土)AM10:00チケット一般発売

◆チケット詳細&購入ページ
◆UAオフィシャルサイト
◆UAレーベルサイト
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